研究課題/領域番号 |
20K23019
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高野 晃 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50880209)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Endodontics / Root canal irrigation / Er:YAG laser / LAI / PUI / Fractured instruments / SEM / Kinetics / root canal irrigation / fractured instruments / Apical pressure / UAI / apical extrusion / cavitation / fluid dynamics |
研究開始時の研究の概要 |
歯科治療において、根管治療の症例は日常から多くある。今日、日本においては特に歯牙保存の要求は高まっており、長期間における歯牙保存の可能性は根管治療に頼っている部分が多い。歯牙は複雑に入り組んだ構造をしており、機械的清掃および化学的洗浄を併用して根管治療を行うが、根管内の細菌を完全に無菌化することは不可能である。 そこで本研究では主に化学的洗浄に焦点を置き、精密根管模型や最新のハイスピードカメラ等を使用し、根管内を可及的無菌化するための方法を評価することを本研究の目的とした。
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研究成果の概要 |
根管治療において、根管洗浄は重要な手技の1つである。本研究では、Er:YAGレーザーを応用した根管洗浄(LAI:Laser-activated irrigation)に着目した。従来行われてきたシリンジ洗浄法や超音波洗浄法と比較して、LAIは優れた清掃効果を示した。またレーザーチップ直径が大きくなること、出力を上昇させること、対象にチップが近いことで洗浄効果がより高いことが分かった。ハイスピードカメラと破折器具を想定した根管を使用した研究結果では、従来の洗浄法よりもLAIで発生する蒸気泡の数、速度は有意に高く、清掃効果が高いことも示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
根管治療は日常の臨床において行うケースが多く、またその成功率も術者により差がででていることが現状である。根管洗浄の応用は成功率にも影響しており、成功率があがることは再治療も少なくなるため、患者の負担軽減となる。本研究では、従来行われていた根管洗浄法よりも優れた清掃効果を示す結果となった。LAIは難しいテクニックを使用せず、短時間で非侵襲的と予想されるため、患者負担は軽減されると考えられる。また破折器具を想定した研究では、今まで清掃効果が確認できなかった部位への洗浄効果を示し、破折器具の除去の必要性もなくなる可能性があるため非常に革新的で有意義なものであった。
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