研究課題/領域番号 |
20K23020
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
土谷 洋輔 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (40882072)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 咬合性外傷 / 骨細胞 / 歯根膜細胞 / メカニカルストレス |
研究開始時の研究の概要 |
咬合性外傷は歯周炎を増悪させる主要な修飾因子であるが、外傷性咬合が骨破壊を増悪させるメカニズムについては不明な点が多い。 本研究では、歯周炎、咬合性外傷モデルマウスを用いて細菌、メカニカルストレスの存在と骨吸収の関連を明らかにする。また、歯周組織からサンプルを採取し、遺伝子発現変化をRNAシークエンス (RNAseq) にて網羅的に解析する。In vitroにおいてメカニカルストレスに対する応答を担う骨細胞、歯根膜細胞に着目しメカニカルストレス存在下における動態を評価するとともに、RNAseqより著明な発現変化を認めた遺伝子の機能解析を行うことによりメカニズムの検討を行う。
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研究成果の概要 |
8週齢オスのC57BL/6J系統マウスに対し、歯周炎モデル、咬合性外傷モデル、歯周炎咬合性外傷併発モデル、対照群の4群を作成し、マイクロCTにて歯槽骨吸収の程度を比較した。その結果、歯周炎群に対し、歯周炎咬合性外傷併発群において骨吸収量の増加が認められた。マウス実験においても、咬合性外傷が歯周炎の増悪因子になること、咬合性外傷が骨吸収に寄与することが示唆された。 さらに、上記4群について各処置3日後のマウスより歯肉、歯槽骨を採取、RNAを抽出し、RNA-seqを用いて網羅解析を行ったところ、歯周炎群に対し歯周炎咬合性外傷併発群で多くの発現変動遺伝子を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
咬合性外傷はかねてから歯周病の増悪に寄与する共同破壊因子として示されているものの、動物実験や臨床における症例観察研究、介入研究による根拠がほとんどでありその作用機序を分子生物学的に検討しようとした研究は乏しい。咬合性外傷がどの様なメカニズムで発生するか、その病因について解明することは臨床的な歯周病の治療戦略上有意義であり、歯周治療における咬合治療の必要性を裏付ける重要なエビデンスになりうる。今後さらなる解析を行いメカニズムの同定を目指す。
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