研究課題/領域番号 |
20K23059
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
原 昌士 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (10885297)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | GAM / Nanoball / 骨再生治療 / DDS / 自己組織化ナノデバイス / 骨再生 / 自己組織化ナノベクター |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、骨形成誘導性のタンパク質をコードする遺伝子を搭載したNanoballを開発し、局所で強い骨誘導性を発揮するGAMによる骨再生治療を達成することにある。具体的には、骨形成促進に関与する遺伝子のベクターとして、DGLを応用したNanoballと人工骨基質を応用することで、骨再生局所に集積する細胞への遺伝子送達を高効率に成し得るGAMを開発する。そのために、GAMに搭載する遺伝子としてワクチン開発で注目されているmRNAの応用も試みる。さらに、Nanoballに搭載する複数の核酸を適切に偏在させることで、より広範囲な顎骨欠損部の骨再生に寄与する高機能骨誘導型GAMを開発する。
|
研究成果の概要 |
本研究は、遺伝子活性化基質(gene-activated matrix :GAM)に生体安全性の高いplasmid DNA搭載自己組織化ナノデバイス(Nanoball)ベクターを応用し、生体局所に効率的に骨形成性遺伝子を送達することで、骨誘導型GAMの開発を目指すものである。カチオン性高分子であるDendri-Graft Poly-L-lysine (DGL)によるカチオン性のNanobalをGAMに応用することで骨誘導能を有することを見出した。さらに、骨形成に寄与する特定のmicroRNAを同時に搭載することで効果が増強する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内への遺伝子導入方法としてウイルスベクターと非ウイルスベクターの応用が検討されている。ウイルスベクターは高効率な遺伝子導入により盛んに研究されているが、大量投与による過剰免疫反応による死亡事故などが報告されており安全性が確実ではない。また、非ウイルスベクターである高分子は分解時の副産物についての評価が困難である。しかしながら、我々らが開発したGAMの構成成分は、DGLやγ-PGA、atelocollagen基質、β-TCP顆粒などそれぞれ既に臨床応用されている材料を応用しており、生体適合性が高いことから、臨床応用可能なGAMを開発する上で極めて有利である。
|