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リポカリン2の歯周病における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K23083
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関徳島大学

研究代表者

木戸 理恵  徳島大学, 病院, 助教 (60876027)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードLipocalin2 / 口腔上皮細胞 / 歯根膜線維芽細胞 / 好中球 / 抗菌作用 / マイクロアレイ分析 / Lipocaln2 / 抗菌ペプチド / 繊維芽細胞 / 歯根膜繊維芽細胞 / 糖尿病関連歯周炎 / 最終糖化産物
研究開始時の研究の概要

リポカリン2(Lipocalin2:LCN2)は,生体内で炎症反応の調節や抗菌作用など多様な機能を持つ分泌性糖蛋白である。歯周病においては歯肉溝滲出液中でLCN2濃度が有意に高いことが報告されいるが,歯周病病態との関連についてそのほどんどが知られていない。本研究において,歯肉上皮細胞から産生されるLCN2が歯周組織細胞に与える影響について調べ,LCN2の歯周病における役割を解明する。

研究成果の概要

本研究では、口腔上皮細胞が産生するリポカリン2(LCN2)が、歯周組織構成細胞に対して及ぼす影響について検討した。好中球様細胞ではLCN2受容体の発現が強く、歯肉線維芽細胞や歯根膜線維芽細胞では弱かった。リコンビナントLCN2(rLCN2)は好中球様細胞のケモカインCCL-1と抗炎症作用のあるアドレノメジュリンの発現を増加した。しかし、線維芽細胞ではIL-6やIL-34等の炎症や免疫に関係するサイトカインの発現に変化は無かった。rLCN2はPorphyromonas gingivalisの口腔上皮細胞への付着を抑制効した。LCN2は、歯周組織細胞に対して多様な作用を及ぼすことが明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によりリポカリン2(LCN2)が,歯周組織を構成する細胞において炎症や免疫調節に関連した影響を及ぼしていること,Porphyromonas gingivalisの口腔上皮細胞に対する付着を抑制することが明らかとなった。歯周組織を構成する細胞においてLCN2のレセプターの発現には違いがあることから,生体内でもLCN2が作用する細胞やその生理作用には違いがあると推測される。LCN2は多様な作用があり,歯周病の病態形成や生体反応に複雑な影響を及ぼしていると考えられる。今後さらにLCN2の作用機序を明らかにしていくことでLCN2を用いた歯周病の早期診断や予防に繋がる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 人工合成したLipocalin 2はPorphyromonas gingivalisの口腔上皮細胞への付着を抑制する2021

    • 著者名/発表者名
      廣島 佑香, 木戸 理恵, 木戸 淳一, 稲垣 裕司, 成石 浩司, 湯本 浩通
    • 学会等名
      第64回秋季日本歯周病学会学術大会, 2021年10月
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] リポソームに封入したリポカリン2の口腔上皮細胞への送達2021

    • 著者名/発表者名
      木戸 淳一, 廣島 佑香, 木戸 理恵, 吉田 賀弥, 稲垣 裕司, 成石 浩司, 湯本 浩通
    • 学会等名
      第64回春季日本歯周病学会学術大会, 2021年5月
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 最終糖化産物による口腔上皮細胞の Lipocalin2 発現誘導は好中球の遊走性とサイトカイン発現を調節する2020

    • 著者名/発表者名
      木戸理恵
    • 学会等名
      第63回春季日本歯周病学会学術大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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