研究課題/領域番号 |
20K23085
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鎮守 晃 九州大学, 大学病院, 医員 (00876542)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | IgG4関連疾患 / TLR7 / IRAK4 / NFkB / IgG4-RD / NFκB / OPN |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、IgG4-RD に特徴的な線維化の発症に関与する分子を同定し、その分子を標的とした新規治療薬を開発することである。本研究で注目しているIRAK4は、TLRがリガンド刺激を受けることで活性化され、炎症性サイトカイン産生を誘発すると考えられており、IL-1βやTGF-βなどを産生することにより線維化に強く関与することが知られている。このように、本研究は従来の研究成果および臨床経験をもとに着想したもので、IgG4-RDにおける線維化の詳細なメカニズムや世界初のIgG4-RDモデルマウスに関する研究は未だ報告されておらず、独自の視点に立った極めて独創的なものである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、IgG4関連疾患の線維化に関与する自然免疫担当細胞を活性化させる分子を同定・解析することにより、その発症や病態進展のメカニズムを解明し、最終的には新規標的分子治療の確立を目指すことであった。IgG4関連疾患の線維化に関与する自然免疫担当細胞としてTLR7を発現したCD163陽性M2マクロファージを同定し、その下流シグナル伝達経路として、IRAK4-NFkBシグナル経路が刺激誘導されることを明らかにしてきた。それにより線維化促進サイトカインを産生し、IgG4関連疾患に特徴的な線維化が促進されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの報告では、IgG4関連疾患の病態形成にTLR7が関与しているという報告はあったが、特に線維化においては、どのようなメカニズムで発症および病態進展を生じるかは不明な点が多かった。本研究では、TLR7を発現したCD163陽性M2マクロファージがリガンド刺激を受けることにより、その下流シグナル経路であるIRAK4-NFkBシグナルが刺激誘導され、線維化関連サイトカインを産生し、線維化を強く促進をすることを明らかとし、これまでに報告がない未知の結果を得ることができた。さらに、このシグナル経路を標的とした治療法の開発といった新たな視点を得ることができた。
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