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器官培養法を用いた抗がん剤副作用回避モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K23087
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

鮒田 亜実  九州大学, 歯学研究院, 特別研究員 (10888077)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード器官培養 / スクリーニングモデル / 抗がん剤 / 歯 / 発生
研究開始時の研究の概要

「がん」は細胞増殖に関わる遺伝子が誤作動して生じたものである。誤作動を止める手段として、抗がん剤が多く用いられているが、従来の細胞傷害性抗がん剤は、がん細胞だけでなく、増殖期にあるすべての細胞に非特異的に作用する。その結果、特に口腔領域では、副作用として、歯牙欠損、口渇感および味覚障害など不可逆的な晩期障害を認める機会が多く、著しいQOLの低下が生じる。そこで本研究では、器官形成に与える抗がん剤の影響の解明、器官に副作用が生じる分子機序の解明および副作用抑制法の開発を行うことを目的とし、3次元器官培養法を用いて解析を行う。

研究成果の概要

がん治療における化学療法は、上皮-間葉相互作用により形成される歯、唾液腺および味蕾などの様々な器官に副作用として甚大な影響を与える。Cyclophosphamide (CPA) はアルキル化剤として小児白血病の治療に用いられる。本研究では、器官培養システムを用いて、抗がん剤副作用が器官形成に与える影響を直接的に評価した。CPA添加により、正常な器官発生は阻害され、細胞死が引き起こされ、細胞増殖や分化が抑制された。そこで、本培養システムを用いて副作用の回避法を検討したところ、CPA添加による形成阻害は低温培養により回避できることを発見した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、抗がん剤による副作用は、低温により回避できる可能性が示された。近年、がん治療は飛躍的進歩を遂げており、がんサバイバーと呼ばれる人々が増えてきている一方で、彼らはがん治療による副作用との戦いを余儀なくされている。本研究成果は、がん治療後のQOLの回復の一助となるものであり、低温による副作用の回避が、抗がん剤による歯胚形成阻害や脱毛の予防に役立つ可能性が考えられる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] An ex vivo organ culture screening model revealed that low temperature conditions prevent side effects of anticancer drugs2022

    • 著者名/発表者名
      Tian Tian、Miyazaki Kanako、Chiba Yuta、Funada Keita、Yuta Tomomi、Mizuta Kanji、Fu Yao、Kawahara Jumpei、Han Xue、Ando Yuna、Funada Ami、Yamada Aya、Iwamoto Tsutomu、Nakamura Seiji、Takahashi Ichiro、Fukumoto Satoshi、Yoshizaki Keigo
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 号: 1 ページ: 3093-3093

    • DOI

      10.1038/s41598-022-06945-7

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2020-09-29   更新日: 2023-01-30  

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