研究課題/領域番号 |
20K23093
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
筑田 洵一郎 昭和大学, 歯学部, 助教 (30882518)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔癌 / 癌幹細胞 / micro RNA / 転移 / 同所性移植モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、免疫不全マウスを用いて舌の扁平上皮癌細胞株(SAS細胞)の同所性移植モデルおよび経尾静脈モデルを樹立し、転移メカニズムを解明することにある。癌細胞の中には、上皮間葉転換や抗癌剤耐性を獲得した癌幹細胞が存在することで治療後の癌の転移が起こると考えられている。したがって、口腔癌における転移メカニズムの解明は難治性癌に対する新規治療法の開発のために必要であると考えられる。本研究では、親株であるSAS細胞と各転移巣から単離された細胞の違いを明らかにするために、網羅的発現解析を実施し、転移制御遺伝子およびmiRNAを同定し、組織特異的な転移メカニズムを明かにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、原発巣形成から遠隔転移までを模倣できる同所性転移モデルと、肺転移樹立を目的とした経尾静脈モデルを樹立し、それぞれの比較解析を行うことで、同所性転移モデルに特徴的な遺伝子を明らかにすることである。 舌の扁平上皮癌細胞株(SAS細胞)を用いて、まず同所性移植モデルおよび経尾静脈モデルの樹立実験を行った。SAS細胞を免疫不全マウスの舌あるいは尾静脈に移植し、移植細胞はCTにて経時的に評価した。しかし、転移巣が樹立する前に免疫不全マウスが死亡してしまい、転移モデルの樹立に難渋する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの転移モデルの大部分は、血中移植手法や異所性の移植によって樹立されている。これらのモデルは、原発巣を離脱した癌細胞が血管に侵入するまでの過程をスキップし、浸潤-転移機構の全段階を評価するのが困難であるとされている。そこで本研究では、原発巣形成から遠隔転移まで全段階を模倣できる同所性転移モデルと、肺転移樹立を目的とした経尾静脈モデルの樹立を目指した。しかし、転移巣が形成される前にマウスが死亡してしまう結果となった。原因としてマウスの舌に癌細胞を直接移植することにより、経口摂取が困難となってしまい死亡したと考えられる。本結果を踏まえた上で、更なる条件検討を行う必要があると考えられる。
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