研究課題/領域番号 |
20K23108
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
納所 秋二 岡山大学, 大学病院, 医員 (40884797)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | rhBMP-2含有人工骨膜 / 歯科用メンブレン / rhBMP-2 / PLGA / 人工骨膜 / インプラント周囲炎 / 難治性骨折 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに,rhBMP-2を含浸させたPLGAメンブレンによりラットの頭蓋骨骨欠損部において骨髄組織をほとんど含まない皮質骨用の組織の再生が可能であることを確認し,本メンブレンをrhBMP-2含有人工骨膜と名付けて本技術の特許を取得している. 本申請では,大型動物であるイヌの顎骨を用いたインプラント周囲炎モデルならびにウサギの尺骨に骨欠損を作製した難治性骨折モデルを用いて,インプラント周囲炎における骨欠損および難治性骨折に対する再生療法を行う上でのrhBMP-2含有人工骨膜の有効性を検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,当初の計画で使用する予定であったPLGAメンブレンとは異なる新たな歯科用メンブレンを用いてヒト遺伝子組み換えBMP-2(以下,rhBMP-2)含有人工骨膜の作製を試みた.このメンブレンは片面のみに物質吸収性を示すため,我々は一面のみにrhBMP-2を吸着させることで,メンブレン内側に理想的な顎堤に近い形態の新生骨の形成を促すことが出来るのではないかと考えた.検討の結果,我々がこれまでに研究を進めているPLGAメンブレンを用いたrhBMP-2含有人工骨膜とほとんど同等の骨形成作用がこの新たなメンブレンの凍結乾燥体の内側において片側性に認められた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はこれまでにBMP-2/β-TCP複合体による骨組織の再生に成功してるが、この再生骨は海綿骨が中心であり,インプラント体のオッセオインテグレーションの獲得に有利な皮質骨の効率的な再生には至っていない.本研究におけるrhBMP-2含有人工骨膜の応用により,インプラント周囲炎,および感染や粉砕骨折,血行不全により骨膜の機能不全が原因で一つの骨再生プロセスが途中で停止し生じる偽関節といった疾患に対する新たな治療法を確立できる可能性がある.また,本人工骨膜を歯科用インプラントを用いた治療に先立ち骨増生を行う際のメンブレンとして使用すれば,皮質骨組織と海綿骨組織の双方の再生を図れる可能性がある.
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