研究課題/領域番号 |
20K23112
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
秋田 和也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (70876028)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炭酸アパタイト / 炭酸含有量 / スキャフォールド / 骨再生 / 骨補填材 / 多孔体 / 炭酸基量 |
研究開始時の研究の概要 |
炭酸アパタイトは骨置換性を有する新規骨補填材として、既に臨床で使用されているが、迅速な骨再生のために、ランダムな3次元気孔構造を有する多孔質炭酸アパタイト顆粒を開発した。本材料は、骨に置換し体内に残留しないため、理想的な骨再生医療用のスキャフォールドになり得ると考えている。そこで本研究では①炭酸含有量を制御することによって、多孔質炭酸アパタイト顆粒の骨形成と吸収速度を調節する、②多孔質炭酸アパタイト顆粒に骨髄幹細胞を複合化することによって、新規の骨再生医療を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究は生体内吸収性および骨置換性を有する多孔質炭酸アパタイト顆粒の炭酸基量を制御することによって、骨形成の促進と炭酸アパタイトの吸収性を調節した新規骨再生医療用スキャフォールドを開発することを目的とした。炭酸アパタイト製造の工程で使用するリン酸溶液の温度を変えることによって、含有する炭酸基量の調整に成功した。リン酸化温度が低いほど炭酸アパタイト内の炭酸基量は増加し、結晶性は低くなった。組織切片による観察では,炭酸基量が多いほど、顆粒は多く吸収され、骨に置換する傾向があった。また炭酸アパタイトと骨髄幹細胞との複合体を開発し、スキャフォールドとしての可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多孔質炭酸アパタイト顆粒は顆粒内外からの優れた骨形成が望め、さらにそれ自身が骨に置換するという特徴により、体内に残留しない理想的な新規骨再生医療用スキャフォールドになり得ると考えている。しかし、スキャフォールドは使用する部位によって、吸収速度を調節する必要があり、また骨形成もさらに亢進させる方が望ましい。そのためには、含まれる炭酸基量を調整することが必須である。そこで本研究では炭酸基量の異なる多孔質炭酸アパタイト顆粒を開発し,その物性評価と生体内での挙動を評価し、さらにスキャフォールドとしての有用性を評価した。
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