研究課題/領域番号 |
20K23116
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
柳澤 彩佳 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (70884055)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 上顎急速拡大 / 鼻粘膜肥厚 / アデノイド / 流体解析 / 鼻腔通気障害 / 急速拡大 |
研究開始時の研究の概要 |
上顎急速拡大(RME)はその副次的効果として鼻腔通気障害の改善が報告されているが、鼻腔通気障害の改善率は60%前後との報告が多く、すべての症例でRMEにより鼻腔通気障害の改善を認めるわけではない。この理由として、耳鼻科的疾患の影響に加え、鼻腔通気障害の改善に至る鼻腔拡大がなされていない可能性が考えられる。そこで本研究は① 鼻腔断面積と鼻腔抵抗値の関係を明らかにし、② 拡大前の鼻腔断面積とRMEの拡大量から拡大後の鼻腔断面積を予測して、術前鼻腔断面積から鼻腔通気障害改善に必要な拡大量を算出可能にすることで鼻腔の大きさに起因して鼻腔通気障害が改善しない症例に対する鼻腔通気障害の改善を実現を目指す。
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研究実績の概要 |
【目的】上顎急速拡大(RME)の副次的効果として鼻腔通気障害の改善が報告されているがその改善率は60%と低く、全ての症例で鼻腔通気障害の改善を認めるわけではない。 本研究では、鼻粘膜肥厚やアデノイドの病態がRMEによる鼻腔通気障害の改善効果に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、流体解析を用いて検討した。 【対象】歯列咬合治療を主訴に協力歯科医院を受診し、精査のためにRME前後にCBCT撮影を実施した小児60名を対象に、鼻腔および鼻咽腔に異常がないコントロール群20名、鼻粘膜肥厚群20名、アデノイド群20名の3つのグループに分類した。 【方法】Ⅰ上顎第一大臼歯間幅径と鼻腔幅径の計測 RMEによる上顎歯列幅径と鼻腔幅径の変化を評価するため、定位画像診断用画像処理システムを用いてCBCTのデータから画像構築を行い、計測した。Ⅱ流体解析を用いた鼻腔通気状態の評価 鼻腔の3次元モデルを構築し、熱流体解析ソフトを用いて、鼻腔流体シミュレーションを行い、得られた最大圧力から鼻腔通気障害を評価した。圧力が100Pa以上の場合、鼻腔通気障害ありと判定した。Ⅲ鼻腔断面積の計測 鼻腔の前方部、後方部の断面積を計測した。また、鼻粘膜の過形成の程度を評価した。 【結果】Ⅰ上顎第一大臼歯間幅径と鼻腔幅径の計測 上顎第一大臼歯間幅径と鼻腔幅径ともに、拡大前後それぞれにおいて3群間に有意差を認めなかった。また、拡大量においても有意差を認めなかった。Ⅱ流体解析を用いた鼻腔通気状態の評価 RMEによる鼻腔通気障害の改善率は、コントロール群が90.0%、鼻粘膜肥厚群が31.6%、アデノイド群が23.1%であった。Ⅲ鼻腔断面積の計測 3群の鼻腔前方部・鼻腔広報部断面積はともに拡大後に有意に増加した。 【考察】鼻粘膜肥厚とアデノイドがない場合、鼻腔通気障害の効果的な改善がみられたが、アデノイド症例では期待できなかった。
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