研究課題/領域番号 |
20K23117
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中村 麻弥 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 助教 (30876199)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔機能低下症 / フレイル / サルコペニア / 軽度認知障害 / コホート / 前向きコホート |
研究開始時の研究の概要 |
鹿児島大学では2050年の日本の高齢化率40%に値する地域を舞台に多職種によるコホート研究を開始しており、歯科分野では口腔機能低下症の評価を行っている。本研究ではコホート研究の参加者に対し口腔機能低下症7項目それぞれに対する介入を行う。その後①介入の影響を評価し、口腔機能低下症の改善の程度を比較する。②さらにフレイル、サルコペニアおよび軽度認知障害の発症率から介入の奏功を検討することで、口腔機能低下症の改善が全身状態の改善をもたらすかを明らかにすることを目的とした。これらの改善ができれば最終的に高齢化に伴う我が国の課題である医療費削減と健康寿命の延伸に寄与できると考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究は大規模コホート研究のデータを用いて、口腔機能低下症とフレイル、サルコペニアおよび軽度認知障害との関係性を明らかにすることとした。統計学的検討の結果、口腔機能低下症はフレイル、サルコペニアおよび軽度認知障害に多く、これらの割合に有意差を認めた。また、フレイルのリスク因子は嚥下機能であり、軽度認知障害のリスク因子は咬合力と舌圧であった。 本研究の結果より、フレイルは嚥下機能が、軽度認知障害は咬合力と舌圧が独立したリスク因子として残ったことから、これらのリスク因子を改善することで、口腔機能の改善が、全身状態改善の一助となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、歩いて参加できる住民を対象としているが、一定の割合で口腔および全身の機能低下者を認めたことから、このような参加者への早期発見・早期介入が健康寿命の延伸につながると考えられる。また、多変量解析においてフレイルは嚥下機能が、軽度認知障害は咬合力と舌圧が独立したリスク因子として残ったことから、これらのリスク因子を改善することで、口腔機能の改善が、全身状態改善の一助となりうると思われる。
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