研究課題/領域番号 |
20K23147
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 藍野大学 |
研究代表者 |
長井 雅代 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (60623551)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 動脈硬化予防 / 動脈硬化性心血管病 / 骨格筋 / 温罨法 / 温熱 / HSP70 / 生活習慣病 / 慢性炎症 / 温熱刺激 / 予防 / ASCVD / インスリン抵抗性 / 生活習慣病予防 / インスリン感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研研究では、動脈硬化性心血管病の予防に温罨法による介入が有用であるかを地域住民において検証する。生活習慣の是正は容易ではなく、個人のライフスタイルに合わせた効果的な方法が必要である。生活習慣の是正効果を高める方法が必要であると考えられ、その一つとして代謝において重要な役割を果たす骨格筋の機能を効果的に使用することに注目している。骨格筋の機能を効率的に高める方法の一つには温熱刺激があるが、看護には温熱効果を利用した温罨法の技法がある。本研究では生活習慣の是正に加えて温罨法の技術を活用した動脈硬化性心血管病の予防に取り組み、動脈硬化の指標を評価する。
|
研究成果の概要 |
動脈硬化性心血管病の予防に活用するために、健康者の骨格筋をターゲットとした温罨法による温熱刺激が生体に与える影響を確認した。看護で使用されている温罨法器具などのマイルドな温熱刺激は、小胞体ストレスを上昇させることなく生体内へ温熱効果を活用できる可能性があることが明らかとなった。これは生体において安全に温罨法を活用できることを示唆する。また、健康者を対象とした2~9ヵ月の観察では血中HSP70と動脈硬化度、温熱習慣等の間に有意性が確認されなかった。しかし、HSP70はアテローム性動脈硬化症やインスリン抵抗性の病態進行と関連があるため血中濃度モニタリングの活用については今後の検証が重要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈硬化性心血管病(ASCVD)の予防に温熱効果を活用することは学術的にも注目されている。HSP70は各疾患のバイオマーカーとしての役割だけでなく、特に骨格筋に発現するHSP70は、ASCVDの基礎病態であるインスリン抵抗性や慢性炎症に抑制的に働く場合がある。HSP70がASCVDにどのように影響しているのか本研究により総説に述べた。 ASCVD予防効果を得る場合に看護技術の温罨法による報告はないが、本研究では生体での実験により安全性が確認された。今後は温罨法がどのような条件下でHSP70に影響するのか検証が必要である。これらはASCVD予防や看護技術のエビデンスの拡大に繋がる。
|