研究課題/領域番号 |
20K23155
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
坂本 和貴 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 博士研究員 (00880030)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知症 / BPSD / Voxel-based morphometry / NPI / DBD / 病前性格 / アルツハイマー型認知症 / 軽度認知障害 / レビー小体型認知症 / 嗜銀顆粒性認知症 / 脳画像解析 / Voxel based morphometory / 非アルツハイマー型 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症の行動・心理症状(BPSD)は、患者のQOLの低下や看護、介護者負担の増大に関与する。BPSDは認知症の種類によって予防や介入方法が異なる為、適切な介入をする為には、正確な診断が重要である。MRIは鑑別診断に有用で、最近ではVoxel-based morphometry(VBM)による定量的評価が主流である。そこで本研究はレビー小体型認知症(DLB)と嗜銀顆粒性認知症(AGD)を対象に、脳MRI画像をVBMで解析し、結果を臨床の鑑別診断に応用するとともに、DLBとAGDにおけるBPSD発症のメカニズムの解明と効果的な予防・介入法を検討することを目的に実施する。
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研究成果の概要 |
Voxel-based morphometry(VBM)を用いて、レビー小体型認知症(DLB)や嗜銀顆粒性認知症(AGD)における行動・心理症状(BPSD)発症機序の解明と対応法の開発を目的とした。 対象者の臨床診断の内訳は、アルツハイマー型認知症、軽度認知障害、DLB、認知機能障害なし、前頭側頭型認知症であった。DLBは少数でAGDはいなかった。また、対象者全体または疾患群別にVBMを用いて相関解析を行った結果、BPSDの評価尺度であるNeuropsychiatric Inventory、Dementia Behavior Disturbance Scaleいずれとも相関する脳部位はなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、VBMとBPSDの評価尺度のみを用いた解析ではBPSDの神経基盤の解明は難しいことが示唆された。VBMとNPIを用いた先行研究の文献レビューでは、NPIの症状と脳部位との関係性について一致した見解は得られず、責任病巣も重複していた。病巣とBPSDを1対1の因果関係で説明することは必ずしも容易ではなく、患者の病前性格や心理社会的要因が強く関連しているという以前の報告を本研究は支持した。今後、病前性格等を反映した解析を行っていくことでBPSDの早期予防および有効性の高い対応法の開発につながると考えた。
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