研究課題/領域番号 |
20K23169
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
亀田 典宏 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40881454)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 周術期看護 / 術後合併症予防 / 臨床実践 / 早期離床 / 術後管理 / 周術期管理 |
研究開始時の研究の概要 |
術後の合併症を予防するための取り組みとして、早期に離床する取り組みが行われているが、腹部や胸部の外科手術では手術翌日の離床が一般的である。術後の安静は呼吸状態や循環動態を安定させるために必要なことであるが、深部静脈血栓症や腸閉塞、筋力低下などを引き起こす可能性もある。そこで、術直後から安静臥床で行えるエクササイズプログラムを開発し、実践することにより、術後合併症を予防するとともに、患者の本来持っている回復力を高め、手術医療を受ける患者の新たな生活構築に向けた歩みに貢献できると考えた。
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研究成果の概要 |
本研究では術直後から離床までの期間に取り組める合併症予防という視点に立ち、術直後から安静臥床の状況下でも開始できる運動プログラムの開発・検討をした。文献検討と専門家へのコンサルテーションにより作成した運動プログラムは、手指の掌握運動、足関節の足背・屈曲、下肢体幹運動より構成され、それぞれについて、上肢・下肢の末梢循環の改善や消化管運動の促進などの効果を期待する。健常高齢者を対象とした検証において、末梢灌流の改善が期待でき、被験者への呼吸・循環の負荷が少ないことが確認された。この検証は貴重なデータを提供し、運動負荷を再検討した上で外科患者を対象とした臨床研究へ発展可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
術後早期離床が術後合併症予防に有用であることは明らかとなっているが、未だ多くの手術において術後1日目の離床が標準的である。手術当日は安静臥床を基本としており、安静臥床を続けると末梢循環の低下、下肢静脈血の鬱滞、腸管蠕動運動の遅延、筋肉量の低下などの弊害が起こりうる。本研究で開発している運動プログラムは、このようなに安静が必要な状況でも実施できるよう、得られる効果と心身への負荷を検討した。健常高齢者を対象とした検討にて、身体的のみならず精神的な負荷も少なく実施可能であり、一定の効果が期待できることが分かり、術後合併症予防への新たな取り組みとして発展が期待できる。
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