研究課題/領域番号 |
20K23172
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
河田 照絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (40438263)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 慢性呼吸器疾患 / Advance Care Planning / 意思決定支援 / 熟練看護師 / 意思決定 / ACP |
研究開始時の研究の概要 |
2018年に厚生労働省はアドバンス・ケア・プランニングの実践・普及を明文化し、この考え方が社会に認識されるようになった。慢性的に進行する疾患を持つ人がより早期から自身の生活や療養について看護者と相談し、意思決定することを支援していくことが必要である。そこで本研究では、慢性呼吸器疾患患者が病期の変化(進行)に合わせ日常生活や、療養などについて何らかの意思決定を行わなければならないときに、熟練看護師が用いている相談技術を可視化すること、また、意思決定を支えるための相談技術を用いたケア提供モデルを検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、慢性呼吸器疾患患者が病期の変化や療養の変更について意思決定が求められる際に、熟練看護師がどのように意思決定を支えているのかを明らかにすることを目的とした。本研究では、文献検討と熟練看護師へのインタビュー調査を行い、看護師の支援内容として【信頼関係を築きながら日常生活にこだわって聴く】、【患者や家族が選択できる土台をつくる】、【意思決定が求められるタイミングをみはからう】、【変化する状況を見極める】、【チームとしての信頼をつなぎ、前に進む】といった支援が明らかになった。患者の生活背景や価値観を重視した関わりが患者の意思決定を支えていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2018年に厚生労働省はアドバンス・ケア・プランニングの実践・普及を明文化し、この考え方が社会に認識されるようになった。しかし、最終末期の意思決定に焦点があてられる研究が多く、非がん性疾患のように、長期にわたる経過の中で様々なタイミングで意思決定が必要となる疾患の患者への支援はあまり明らかになっていない。また、慢性疾患を持つ人への支援は看護師も長期的な関わりがある一方で、その役割は明確になっていない。本研究では、看護師は治療方針の決定のみならず、その人が望む生活を支援するための継続的な支援を行っていることが明らかになり、看護師が療養支援を行うことの重要性を示唆する結果であった。
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