研究課題/領域番号 |
20K23191
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安井 昭洋 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (80882828)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸閉塞 / 救急医療 / 画像診断補助システム / 機械学習 / イレウス / 消化管穿孔 / 画像診断支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
救急医療現場における人工知能(AI)腸閉塞(以下イレウス)及び消化管穿孔(フリーエアー)画像診断支援システムを開発する。腹部救急疾患の中でもイレウスや消化管穿孔は頻度が高く、的確な診断が難しいのに加えて、病態を見誤ると経過観察で生命に危険が及ぶことのある重篤な疾患である。子どもから大人まで次から次へと患者が搬送される夜間救急の苛酷な労働環境では、限られた医師が画像診断から的確な情報を見逃さないシステムの構築(人工知能に基づくイレウス及び消化管穿孔の画像診断支援システム)が差し迫った課題である。
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研究成果の概要 |
腸閉塞(以下イレウス)の診断を正確に、次に行うべき治療を的確に判断できる画像診断支援システム構築を目指した。本システムは、腸管全体の位置関係を把握し、イレウスの診断及びその閉塞部位を明らかにすることを目指した。 腸管走行解析の改良、解剖学的構造認識結果をもとに腸管走行解析を行う手法を開発し、腸管壁を強調する前処理を導入して誤った短絡を防止することに成功した。また、腸管セグメント間における閉塞区間の長さ、その前後間の腸管径などを分析することで、セグメントの端点から端点までを色付けして表示し、途切れた点や極めて細くなった点を閉塞部位として評価できるイレウス診断補助システムを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イレウスでは腸管の閉塞や絞扼(こうやく)によって腸管が虚血に陥り壊死する(絞扼性イレウス)と、全身状態が突如として悪化し死亡することもあるため、迅速かつ的確な診断が必要である。しかしイレウス症状を呈する腸炎と手術を必要とするイレウスを鑑別することは専門医でも難しい。イレウスのCT画像の読影に慣れていない多くの医師は、腸管の虚血変化、閉塞部位がわからず、正確な診断ができないため、いたずらに経過を察することで、的確な手術のタイミングを逃す危険性が高い。本システムが完成し有効利用できれば、専門外の医師が緊急性のあるイレウスを診断する画像診断補助システムになると考える。
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