研究課題/領域番号 |
20K23195
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松本 尚美 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (90882861)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 疫学 / 肥満 / 虫歯 / 小児疫学 / コホート / COVID-19 / 小児アレルギー疾患 / ビッグデータ / リアルワールドデータ / 予防 / 環境要因 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では後ろ向きコホート研究により、21世紀出生児縦断調査やRWDデータベース診療情報をロジスティック回帰分析、対数二項回帰分析、マルチレベル解析などを用いて解析する。 内容としては、将来の健康に寄与する小児期のアレルギー、発達障害、小児肥満の発症に関わる環境要因を解析する。また、COVID-19流行中のオンライン診療や来院間隔の延長による、医療の質の変化と小児慢性疾患への影響を解析する。
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研究成果の概要 |
21世紀出生児縦断調査や電子カルテデータベースを用いて、(1)15歳時のBMIステータスから見た乳幼児期からのBMIと身長の推移、(2)虫歯とインフルエンザ罹患の関係、(3)COVID-19流行が小児慢性疾患発症に与えた影響を検証した。 (1)では思春期肥満に至る過程を混合効果モデルで描出し、小児肥満臨床に意義ある知見を得た。(2)では虫歯とインフルエンザ罹患の関連を示唆し、虫歯治療の重要性を示した。(3)ではCOVID-19パンデミック時の他の呼吸器感染症減少と小児喘息発症数の関連、休校による思春期の精神疾患発症への影響を年齢・性別に分析した。いずれも英文誌に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
21世紀出生児縦断調査研究から、齲歯は免疫機能低下の一因となり得ること、早期の肥満傾向は思春期前から存在することや肥満の子ども達は第二次性徴の発来時期が早まることが示され、小児期からの介入の重要性が示唆された。 また、COVID-19パンデミック期の電子カルテデータを用いた解析から、休校により小児喘息発症リスクが低下した一方、精神疾患発症リスクが上昇したことを明らかにした。小児の健康管理において、感染症と精神面の両側面から包括的にアプローチする必要性を示すとともに、効果的な小児保健施策の立案に向けた重要なエビデンスを提供した。
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