研究課題/領域番号 |
20K23208
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
森實 詩乃 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (70583954)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 独居高齢男性者 / グリーフケア / グリーフワーク / 死別 / 団塊の世代 / 独居高齢者 / グループワーク / 生活の再構築 / 独居 / 高齢男性 / 訪問看護 / 都市部 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、都市部に暮らす独居高齢男性のがんの妻との死別後の「生活の再構築」プロセスを解明することを目的としている。本研究における学術的独自性は、配偶者との死別の影響で高齢男性が1年程度で死亡することをどのように予防するかという点に着目していた既存の先行研究に対し、死別後の生活をどのように再構築して行くかという点に注目したことである。本研究の学術的創造性は、配偶者を亡くした後の生活の再構築プロセスを明らかにすることで、死別後の高齢男性の心身の健康を早期回復へ導くために、どのような生前グリーフケアが訪問看護師らによって行われることが有効であるのか明らかになることである。
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研究成果の概要 |
人口100万人以上の都市の死別後のサポートを行っている事業所へ研究協力を郵送依頼した。返信があった事業所経由で対象者にアクセスし70歳~80歳代の男性計3名に半構造化面接を実施。M-GTAで分析した。結果は、後期高齢男性は【日々の暮らしの中での先行きの不安】や【妻亡き後に「死」について考える】が、今後の自分の生活において前向きに捉えていた。前期高齢男性は【得意とまでいかなくても一人でこなせる家事もある】。とりわけ団塊の世代以降の男性は【新しいことへのチャレンジも恐れない】で【あえて予定をたくさん入れることで妻の死後の悲しみを乗り切ることに努める】。3名共通するのは仕事を持ち社会参加できていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
団塊世代は、社会学の視座では、1970年代「ニューファミリー」と言われた戦前の世代とは違う価値観を持つ世代である。本研究で得られる知見は、世代の違う高齢者への関わり方や訪問看護経験の少ない看護師や若手世代の看護師にとって、訪問看護ケアの受け手の思いや希求に添って適切なケアを行い、対象者との関係性を構築することに資すると考える。高齢男性の配偶者との死別後の生活においての体験やグリーフワークがどのように進み、生活が再構築されたのかそのプロセスを明らかにすることでグリーフケアにおいて新たな知見を得られたり、都市部に暮らす独居の高齢男性の孤立化や孤独死予防の一助となりうる。
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