研究課題/領域番号 |
20K23222
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西田 一貴 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30877072)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 重症呼吸不全 / 人工呼吸器 / ウイニング / 気道閉塞圧(P0.1) / 診断メタアナリシス / 診断オッズ比 / メタアナリシス |
研究開始時の研究の概要 |
重症呼吸不全では、人工呼吸器による治療が必須である。人工呼吸器の治療期間が適切でない場合、人工呼吸器装着による合併症のリスクが増えるが、人工呼吸器の離脱(ウイニング)の可否を予測する指標はまだ確立されていない。100ミリ秒の気道閉塞圧(P0.1)は人工呼吸器の治療下で容易に取得することができ、ウイニングの予測指標になりうるかどうか、いくつか検討されてきた。本研究では、ウイニングに対するP0.1の診断能力をメタアナリシスにより統合し、最適な閾値について提案することで、人工呼吸器の治療成績の向上に貢献したい。
|
研究成果の概要 |
重症呼吸不全患者の治療では適切な人工呼吸器の使用とその離脱時期が重要であるが、離脱時期を正確に予測する指標は未確立である。我々は気道閉塞圧(P0.1)の有効性を検討した。P0.1は治療中に測定可能で、その数値により離脱時期を予測できる可能性がある。だが、P0.1の閾値は研究により異なるため、明確な判断基準を設けることが出来ていなかった。そこで我々は診断メタアナリシスを実施し、その診断能力を評価した結果、P0.1が離脱の可否を有意に予測することを示すことができた。この成果は人工呼吸器治療の成功率向上に寄与すると期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重症呼吸不全患者にとって、人工呼吸器からの適切な離脱タイミングは、治療成果と患者の生命に直結する重要な課題である。しかしながら、離脱の最適なタイミングを予測する確立された指標は未確立である。この状況を改善すべく、我々は気道閉塞圧(P0.1)の診断的有効性を検討した。P0.1は人工呼吸器治療中に簡単に測定可能であり、離脱の可否を有意に予測することが判明した。この成果は人工呼吸器治療の成果向上という臨床現場での具体的な貢献のみならず、重症呼吸不全患者の生命維持と生活の質向上に対する社会的意義も大いに有する。我々の研究は、人工呼吸器からの離脱に関する決定的な評価指標の確立に貢献できたと考えている。
|