研究課題/領域番号 |
20K23231
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
鈴木 由依子 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (40881983)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / 迂回路 / リンパ流遮断 / ラット / リンパ経路 / 動物モデル / SLD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、乳がん治療に伴うリンパ節郭清後のリンパ経路に沿った組織学的根拠に基づく 簡易リンパドレナージ(SLD:simple lymphatic drainage)の確立を目指す基礎研究である。SLDは、患肢 へのリンパ液貯留を防ぐ目的で広く行われているが、その手技はリンパ節郭清によるリンパ流の変化を考慮していないため、非効率的であり、患者のケア負担の増加によりケアの継続が困難である。さらに、ドレナージの方向が患者のリンパの流れに沿っているとは限らない。本研究では、効果的なSLDを 確立するために、リンパ節郭清手術によるラットリンパ浮腫モデルを作製し、術後のリンパ経路変化を明らかにする。
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研究成果の概要 |
正常ラットでは、下肢リンパ運搬に関与する4種類の集合リンパ管が確認された。リンパ流遮断後は、3種類のリンパ経路が迂回路として観察された。このうち、正中付近のリンパ管へつながった経路と、対側の鼠経リンパ節へ向かった経路は、正常ラットには確認されなかった。迂回路の組織観察により、迂回路を形成するリンパ管は前集合リンパ管であることが考えられた。これらのことから、リンパ流遮断後は、迂回路に焦点を当てたリンパ誘導ができる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラット下肢のリンパ流遮断後のリンパ経路は、正常なラットのリンパ系とは異なっていた。このことから、リンパ遮断後に生じたリンパ経路に焦点化したリンパドレナージを行うことができれば、ケア時間の短縮を見込める可能性がある。このことは、患者のケア負担軽減、患者の社会進出を助けることができると考えられる。
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