研究課題/領域番号 |
20K23236
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
岡本 聡美 北里大学, 看護学部, 助教 (80880335)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / 行動・心理症状 / 攻撃的行動 / BPSD / 入院 / 看護介入モデル |
研究開始時の研究の概要 |
攻撃的行動をはじめとする認知症の行動・心理症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:以下、BPSD )は、認知症の進行やセルフケア能力の低下などをもたらすため、これまで検証されてきた既に起こっているBPSDへの対応のみならず、発症を未然に防ぐための援助が必要である。 本研究では、認知症のある高齢入院患者に生じる攻撃的行動の予防を目指して看護介入プロトコールを作成し、認知症患者に実施する。さらに、看護介入プロトコールの有効性を質的および量的分析を用いて評価し、攻撃的行動の発現を予防するための看護介入モデルを作成する。
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研究成果の概要 |
本研究は、一般病棟に入院する認知症患者に生じる攻撃的行動の要因および看護介入のプロセスと関係性を整理し、攻撃的行動を予防する看護介入モデルを作成することを目的とした。攻撃的行動に関する既存のモデルに基づき、研究者らの先行研究と新たに実施したインタビュー調査結果から、一般病棟に入院する認知症患者を対象とした看護介入モデルを作成した。本研究結果より、攻撃的行動が生じる背景には、認知症患者に対する看護師のスティグマが影響している可能性があると示唆された。加えて、看護介入を実施するのみではなく、認知症患者に対する看護師自身のスティグマへの気づきが攻撃的行動を予防するうえでも重要であると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で作成した看護介入モデルを活用することで、これまで看護師による対応が困難とされてきた認知症高齢者の攻撃的行動が生じる以前の段階で、攻撃的行動につながりうる状況をアセスメントすることができる。また、具体的な看護介入を検討する際の一助になると考えられる。さらに、認知症患者に対して看護師が無意識に抱いているスティグマに気づく契機として、看護介入モデルを活用することも期待できる。以上より、今後ますます増加が予測される一般病棟に入院する認知症高齢者へのケアの質向上に貢献できるものと考えられる。
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