研究課題/領域番号 |
20K23246
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
梶 有貴 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 特任研究員 (40888476)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢者 / ポリファーマシー / 普及と実装科学 / 低価値医療 / 阻害因子・促進因子 / 実装戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会を迎えている本邦ではポリファーマシーを解消することは重要課題と認識され、診療ガイドラインの提言や学会からの推奨が出されている。しかし、これらの提言を公表するだけでそのまま現場に浸透していくとは限らず、ポリファーマシーの解消を実装のための効果的な介入方法の開発が求められる。本研究では、エビデンスと現場のギャップを埋める学問領域である「普及と実装科学」に着目し、その理論的モデルを用いて本邦の医療現場でポリファーマシーを解消する際の阻害・促進要因を調査し、介入方法の開発の基礎研究とすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、高齢者のポリファーマシーを減らす際の阻害・促進要因を調査することを目的とした。阻害要因・促進要因の調査には、海外で実装科学の分野で多用されているフレームワークであるCFIR[Consolidated Framework for Implementation Research]の日本語訳を実施した。そのフレームワークを用い、特にがん分野における低価値な薬剤処方の一つとして低リスク患者への化学療法誘発性悪心・嘔吐(Chemotherapy Induced Nausea and Vomiting:CINV)に着目し、その阻害要因・促進要因を特定するための質的研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、ポリファーマシーを解消するといった、現場にすでに実装されている低価値な医療を減らす取り組み(脱実装)においても、通常の高価値な医療を現場に定着させる取り組み(実装)の阻害要因・促進要因を発見するために使用されているフレームワークを活用することで、その要因を特定することができることがわかった。今回の調査では、がん分野に関連する一部の組織のみの調査となっているが、今後は他の様々な臨床の分野において脱実装の阻害要因・促進要因を決める際にも同様のフレームワークで調査することが可能かどうかを調べていく必要がある。
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