研究課題/領域番号 |
20K23254
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平賀 慎一郎 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (00632663)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳出血 / ミクログリア / シナプス貪食 / 回路再編 / シナプス制御 / 視床出血 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで申請者は、視床出血後の大脳皮質感覚野では痛み情報を伝達する視床―皮質回路(痛覚回路)の再編に伴い難治性の痛みが発症することを明らかにした。また痛覚回路再編と痛みの発症は、ミクログリアの制御を受けることを見出した。しかし、ミクログリアの作用機序の解明には至っていない。そこで本研究では、回路構築過程の不要なシナプス除去に関わるミクログリアに着目し、出血後における「痛覚回路再編」と「痛みの発症」をつなぐミクログリア依存的な機構を明らかにすることを目的とする。これにより、痛覚回路再編を介した疼痛発症機構に基づき、新規の疼痛制御様式の解明が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、脳卒中後に生じる難治性疼痛の発症機構の一端を明らかにした。具体的には、脳内免疫細胞ミクログリアによるシナプス制御が疼痛発症に関与することを示した。またシナプスを制御するミクログリア亜集団の同定にも迫っており、今後更なる解析により、脳卒中後疼痛の発症予防および治療戦略の提案に繋がることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳出血後7日目の感覚野で増加するミクログリア亜集団が、回路再編過程のシナプス除去を担う主な細胞集団であることを示した。この結果は、脳卒中後疼痛を誘発する病態特異的な細胞集団の存在を示しただけでなく、病態形成から維持へと移行する各ステージにおいても個別の細胞集団がいる可能性を示した。今後は、疼痛病態におけるミクログリアの時空間的解析により、その分子機構の解明することで、副作用の少ない治療戦略の提供に繋がるものと考えている。
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