研究課題/領域番号 |
20K23287
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
見供 翔 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 理学療法士 (60879419)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中殿筋 / 筋活動 / クラムエクササイズ / 大腿骨前捻角 / 骨形態 / 股関節 / 女性 |
研究開始時の研究の概要 |
クラムエクササイズ(クラムex)は中殿筋の活動を高めるための標準的なエクササイズとして幅広く指導されている.大腿骨の捻じれ(前捻角)が大きいアスリートの場合,従来の肢位におけるクラムexでは中殿筋の活動が高まりにくい.しかし,前捻角が大きいアスリートでも中殿筋の活動を高められるクラムexの肢位は不明である.本研究は女性アスリートを前捻角の大きさで群分けし,開始肢位を細かく調整したクラムex中の中殿筋の活動量を計測することで,中殿筋の活動が高まるクラムexの肢位を明らかにすることを目指す.本研究結果は,アスリート個々の前捻角に合わせたオーダーメイドなエクササイズを指導するための根拠となる.
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研究成果の概要 |
本研究は,大腿骨のねじれの大きさを基に,健常女性を2群(過大群[前捻角>20°]と正常群[8°<前捻角<15°])に分けて,エクササイズ肢位を細かく調整したクラムエクササイズ中の中殿筋各線維を含めた股関節外転筋群の活動量を計測した.その結果,前捻角が過大である場合,中殿筋後部や大殿筋の活動が低値を示した.また,股関節屈曲角度を増やした肢位の方が中殿筋後部や大殿筋の活動が高まった.そのため,股関節外転筋群の活動を効果的に高めるためにはクラムエクササイズの股関節屈曲角度を調整し,対象者の前捻角を踏まえて負荷量を設定する必要性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腿骨前捻角が大きい者にとって中殿筋を含めた股関節外転筋群の活動を高めるクラムエクササイズの肢位は検討されておらず,未だに大腿骨形態の特徴は考慮されずに,画一的な運動方法のみで予防プログラム等に運用されているのが現状である.本研究で得られた結果は,対象者の大腿骨前捻角の大きさを考慮してオーダーメイドかつ効果的なエクササイズ方法を指導するための科学的根拠となる.また,本研究結果から得られた知見は,膝靭帯損傷の予防へ応用できることに加え,過大な前捻角が症状を増悪させる股関節唇損傷などの他の整形外科疾患に対する運動療法へ波及させることができる.
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