研究課題/領域番号 |
20K23291
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
高田 聖也 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00878283)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ミッドカイン / 神経炎症 / 外傷性脳損傷 / ミクログリア / マクロファージ / 運動療法 |
研究開始時の研究の概要 |
外傷性脳損傷は、誰にでも突発的に起こりうる脳血管障害であり、本邦でも大きな問題となっている。重度の外傷性脳損傷患者は運動機能障害と高次脳機能障害を合併し、リハビリテーションに難渋し、社会復帰への大きな制約となる。したがって、外傷性脳損傷の治療方法の確立は、社会的に重要度の高い課題である。しかし、病態の複雑さや、免疫調節薬剤は副作用が強いことなどにより、治療応用に至っていない。本研究は回避困難な外傷性脳損傷に対して、ダメージを緩和し機能予後を改善させる可能性を持つ、新規の治療方法確立のための基礎となり、社会的意義の高い研究である。
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研究成果の概要 |
本研究は神経栄養因子ミッドカインの発現を抑制する抗ミッドカインアプタマーを使用して外傷性脳損傷後の二次損傷を軽減できるかどうかを検討した。 ミッドカイン遺伝子の欠損やミッドカイン阻害剤の使用は局所炎症を軽減することが明らかとなっている。また、我々は以前にミッドカイン遺伝子の欠損が外傷性脳損傷後の二次損傷を軽減することを報告している。本研究において抗ミッドカインアプタマーは外傷性脳損傷後の脳損傷体積を有意に縮小することが示され、ミッドカイン遺伝子欠損マウスと同等の結果を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外傷性脳損傷後の薬剤治療において、有効な方策を欠いているのが現状であるが、ミッドカインは新規の治療標的として大変魅力的である。ミッドカインは発生発達段階で一過性に発現が増加し、正常成体内ではほとんど発現しない。ミッドカイン遺伝子欠損マウスは明らかな発達遅延は観察されず、成体での異常行動も報告されていない。したがってミッドカインの発現抑制は副作用が小さいことが予想される。
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