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エピジェネティクスで解く低酸素トレーニングの生体適応メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 20K23295
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
研究機関順天堂大学

研究代表者

土橋 祥平  順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 博士研究員 (10875264)

研究期間 (年度) 2020-09-11 – 2021-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2020年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード低酸素トレーニング / 間欠的高強度トレーニング / 腓腹筋 / クエン酸合成酵素 / ヒストン修飾 / エピジェネティクス / 骨格筋 / 遺伝子発現
研究開始時の研究の概要

人工的な低酸素環境下で実施する低酸素トレーニングは,アスリートのパフォーマンス向上のみならず,筋肥大の促進や糖・脂質代謝の改善など,若者から高齢者まで広範にわたり有益な適応をもたらすことが示されつつあるが,そのメカニズムには不明な点が多い.本研究は,DNA配列の変化を伴わない後天的なゲノム修飾による遺伝子発現調節機構 (エピジェネティクス) に着目し,低酸素トレーニングに対する応答の個人差や運動条件による効果の違いのメカニズムについて組織および分子レベルで明らかにする.本研究の成果を踏まえ,競技力の飛躍的な向上や生涯自立した生活の実現に寄与する新たな低酸素トレーニングプログラムの構築を目指す.

研究実績の概要

本研究は人工的な常圧低酸素環境で行う運動トレーニング、すなわち低酸素トレーニングによる骨格筋の適応メカニズムについて、DNA塩基配列の変化を伴わない後天的なゲノム修飾による遺伝子発現調節機構 (エピジェネティクス) の観点から検討を行うことを目的として実施した。
研究初年度は、ラット骨格筋の有酸素性エネルギー代謝を亢進する低酸素トレーニングモデルを構築し、これらの適応に関わる分子メカニズムについてヒストン修飾に着目して検討を行った。若齢雄性ラットを対象に、常酸素曝露/安静群(NS)、常酸素曝露/トレーニング群 (NT)、低酸素曝露/安静群 (HS)、低酸素曝露/トレーニング群 (HT) に分け、NTおよびHT群には一定期間運動学習 (トレッドミル走) をさせた後、間欠的高強度トレーニングを6週間実施した。なお全ラットは常酸素環境で飼育し、HSおよびHT群についてはトレーニング時のみ酸素濃度14.5% の常圧低酸素環境に曝露した。その後ラット骨格筋 (腓腹筋) を収集し、クエン酸合成酵素(CS)のタンパク質発現、ヒストン脱アセチル酵素(HDAC5)、リジン脱メチル化酵素 (LSD1)、およびリジンメチル化酵素 (MLL4) についてウェスタンブロッティング法により定量した。
その結果、CSとMLL4についてNT群ではNS群と比較して有意な変化は観察されなかったが、HT群はNS群と比較して有意な高値を示し、低酸素トレーニングにより骨格筋の有酸素性エネルギー代謝が亢進し、そのメカニズムの一つとしてMLL4の増大が関与している可能性が示唆された。
今後は日本学術振興会特別研究員PDとして、低酸素トレーニングによる骨格筋の適応応答を司るエピジェネティックな遺伝子発現修飾についてクロマチン免疫沈降法やDNAメチル解析等、多角的な解析に着手する予定である。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-09-29   更新日: 2022-12-28  

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