研究課題/領域番号 |
20K23300
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
大塚 俊 愛知医科大学, 医学部, 助教 (00879504)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 深筋膜 / 可塑性 / 身体運動パフォーマンス / 加齢 / 身体運動 |
研究開始時の研究の概要 |
深筋膜は骨格筋を全身にわたって包み込む強靭な膜組織である。近年、身体運動の安定性や効率性を高める因子として、深筋膜の機能に注目が集まっている。最近、申請者は深筋膜の形態的・力学的特性が部位ごとに異なることを明らかにした。これは、深筋膜が直下の筋の形状や機能に対してその特性を変化させる、いわゆる可塑性を持つことを示す重要な手がかりである。本申請では高齢者からトップアスリートまで、幅広い人々を対象とした測定により、深筋膜の可塑性や身体運動との関連性を調査する。この研究課題の推進により、身体運動における深筋膜の役割や機能的意義の解明に迫る。
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研究成果の概要 |
本研究では、深筋膜の特性と身体運動能力との関係性を調査した。成人男女各10名を対象に、超音波装置を用いて、下肢深筋膜および直下の筋の厚さを測定した。また、対応する筋力や跳躍高などの運動パフォーマンスを測定した。下肢深筋膜の厚さは、特に大腿部において直下の筋の大きさや対応する筋力と正の相関関係にあることが示された。これは、深筋膜の特性が直下の筋の特徴や運動習慣によって変化することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、深筋膜は単に骨格筋を包むだけでなく、部位によって異なる特徴によって、骨格筋の力発揮を補助する可能性が示された。これは、身体運動パフォーマンスの発現メカニズムの理解において重要なステップであり、今後、深筋膜の可塑性に着目したコンディショニング方法の確立や、部位特異性を応用した装具の開発が見込まれる。 これにより、単なる骨格筋のトレーニングでは成し得なかった、高齢者の自脚での歩行の維持や、傷病者の早期社会復帰、アスリートの試合でのあと一歩の後押しが期待される。
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