研究課題/領域番号 |
20K23303
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪樟蔭女子大学 |
研究代表者 |
青 未空 大阪樟蔭女子大学, 健康栄養学部, 講師 (10880130)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ビタミンB12 / 萎縮性胃炎 / 食事摂取基準 / 高齢者 / 水溶性ビタミン |
研究開始時の研究の概要 |
ビタミンB12欠乏は貧血や神経障害に加え、骨折リスクや認知症リスクを増加させるため、健康寿命延伸のためにはその栄養状態の維持向上が重要である。高齢者では萎縮性胃炎による胃酸分泌低下によって吸収率が低下し、吸収障害による欠乏者の割合が高いと考えられるが、日本人を対象とした報告が乏しく、日本人の食事摂取基準では高齢者の必要量は成人と同じとされている。 そこで、本研究では萎縮性胃炎を有する中高齢者において、その重症度とビタミンB12栄養状態の関連を調査し、さらにその結果を用いて高齢者のビタミンB12摂取必要量を算出することを目的とする。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルスの影響によって、研究を開始することができず、開始時期が遅れた。感染が拡大している時期は、共同研究先との打ち合わせを進めていた。 また、新型コロナウイルスの影響で研究が開始できない間に、本研究テーマであるビタミンB12についての知見を深めた。ビタミンB12は、体内での吸収経路が非常に複雑なビタミンであり、この点が本研究のテーマである萎縮性胃炎との関係において最も重要な点である。そこで、これに関連する最新のトピックスについて、海外からの報告状況も含めて調べた。さらに、我が国における水溶性ビタミン研究の普及の観点から、この内容を学術雑誌に総説として3本投稿し、全て採択された。具体的には、安定同位体標識ビタミンB12を用いたビタミンB12の新規吸収試験について、ビタミンB12の経口療法の臨床的有用性について、亜酸化窒素(笑気)とビタミンB12について述べた。これらの内容は、いずれも海外からの報告はあるものの、我が国では注目されていない内容であり、本研究を進めるに当たっても意義のある報告となった。 2022年秋以降、共同研究先と具体的な打ち合わせを進めた。その後、共同研究先スタッフの新型コロナウイルス罹患で研究が再度中断したが、2023年3月に当初の予定通りの内容で研究を開始した。現在は、順調に研究対象者を増やして研究を進めている段階である。なお、2023年秋には、予定している対象者数に達する目途が立っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響で開始できない状況であった。開始直前に共同研究先(病院)のスタッフの新型コロナウイルス感染により、研究が中断したこともあり、開始がさらに遅れた。しかし、その後、予定していた内容で研究を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年3月に実際のデータ収集を開始し、1か月に5~20名程度ずつ研究対象者を増やしていく。最終的には、2023年12月までに50~100名程度の研究対象者のデータを収集する予定である。収集した血液検査データと胃カメラ所見について統計解析を行い、主にビタミンB12と萎縮性胃炎との関連について検討する予定である。
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