研究課題/領域番号 |
20K23305
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
吉村 学 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (10880114)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 筋電義手 / Virtual reality / 運動観察 / 運動学習 / 義手 / 近赤外分光装置 / Virtual Reality / VR |
研究開始時の研究の概要 |
筋電義手は前腕切断者にとって有用なツールであるが、筋収縮制御の困難さと義手操作の獲得期間の長期化が、利用拡大を阻む一つの要因となっている。そのため、短期間で義手操作の獲得が可能である、Virtual Reality(VR)による運動観察を利用した、新たな筋電義手操作訓練の開発が急務である。 本研究の目的は、VRを用いた運動観察時の視覚的な付加情報(筋電位波形)の追加が、筋収縮制御に与える影響を明らかにし、新たな筋電義手操作訓練を確立することである。本研究において、付加情報を追加した運動観察の有効性が示されれば、筋電義手操作能力の獲得期間の短縮化とパフォーマンスの向上に寄与することが期待される。
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研究実績の概要 |
2023年度は、筋電義手操作時の筋電位の提示が義手操作学習に与える影響、ならびにVR運動観察の運動学習の持続効果の検証を目的に実施した実験のデータ解析ならびに論文執筆・投稿を実施した。 研究成果として、筋電位の提示が義手操作の運動学習に影響は及ばさなかったが、VRを用いた運動観察によりコントロール群に比べて義手操作学習が行いやすいことが明らかになった。介入終了後の持続効果についてVRを用いた運動観察が持続しやすいことが明らかとなった。この結果は、上肢切断者において義手操作を修得する際にはVRを用いた運動観察を行うことで、 効率的な義手操作修得が行え、訓練効果が持続しやすいことを示唆している。 研究の課題として、筋電位の提示方法が被験者に見えにくかったことや義手操作を見ながら筋電位に注目することの困難さが挙がっており、今後の研究で明らかにしていく必要性がある。また、本研究は健常成人を被験者として実施したものであり、上肢切断者を対象とした研究で本研究の効果を検証していく必要性があると考える。 研究成果は、2023年10月に義肢装具領域の国際誌であるProsthetics and Orthotics Internationalに投稿を行った。その後、2024年3月に査読後の論文修正を行った。現在は再査読中の段階である。今後は査読結果を待ち、追加実験等があれば対応を行おうと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度中に論文掲載の予定であったが、データ解析ならびに論文作成に時間を要しており、やや遅れているという区分とし、研究期間延長の申請を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、投稿論文の国際誌への掲載に向けて査読結果を待ち、追加実験や論文修正を進めていく。また、今回の研究結果を発展させ学術研究助成基金助成金 若手研究の課題(ウェアラブル視線解析装置を用いた義手訓練の開発:視線誘導トレーニングの効果検証)を進めていく。
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