研究課題/領域番号 |
20K23316
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥戸 道子 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (90887564)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ベイズ統計 / 情報幾何 / 多変量解析 / 多変量データ / 微分幾何 / 数理統計学 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,科学研究や産業の現場で得られるデータの量や質が大きく変化する中で,ゲノム科学や情報工学ではデータの持つ次元の数が急激に大きくなり,高次元のデータを効率的に解析する手法の開発は急務である。多変量解析は多次元データ処理の手法であり,データの次元を効果的に削減して,元のデータの持つ情報をできるだけ減らさずに低次元の扱いやすいデータにする。本研究は,多変量解析において統計モデルの幾何的性質を使うことで高次元データに対して従来よりも効率的な統計手法を開発することを目指す。主成分分析や因子分析への情報幾何的アプローチをはじめとして,データやモデルの不変性を活かした多変量解析手法を構成する。
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研究実績の概要 |
2022年度は多変量の正規分布における縮小型事前分布を用いた予測手法について論文を投稿した。 多変量の平均未知の正規分布モデルに対し、縮小型事前分布など、事後分布が簡単な形では書けないような事前分布を選択したとき、ベイズ予測分布も簡単な形では書けないことが知られている。MCMC法などを用いてそれを近似計算する場合、観測の次元が大きいときは計算量も大きくなる。そのような状況では経験ベイズ法などを用いて簡単にかける確率分布で予測分布を構成することがあるが、それには事前分布を近似するための個別の発見的な手法が用いられていた。 そこで、事前分布ごとの発見的な近似が不要で、簡単な形で書ける予測分布の構成法を提案した。縮小型の事前分布を用いたとき、この予測分布がカルバック・ライブラーダイバージェンスに基づく無限小の予測損失について、一様分布に基づく予測分布を優越することを示した。数値実験による比較で、経験ベイズ法による近似手法よりも幅広い設定で性能が良いことを確認した。 また、Poisson分布のパラメータの空間の情報幾何について学会で発表を行った。 さらに、因子分析のベイズ推定について論文を準備中である。因子分析においては多次元の観測の、各次元のスケール(観測が長さなら、cmで測ったのかmmで測ったのかなど)の変換に対して推測結果が不変性を持つことが重要である。そこで、スケールの変化に関する不変性を持つ事前分布を構成し、スケール不変なベイズ推定の手法を構成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多変量正規分布、因子分析について有用なベイズ推定・予測の方法を構築できたので、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後はパラメータの座標変換とベイズ手法の関係について研究を進める予定である。
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