研究課題/領域番号 |
20K23339
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
船水 章大 東京大学, 定量生命科学研究所, 講師 (20724397)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 強化学習 / 機械学習 / マウス / 光遺伝学 / 光計測 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトや動物の脳は,過去の経験から習慣的に行動を決めるだけではない.与えられた感覚情報と経験から,現在の状況を推定し,目的志向的に柔軟に行動を決定する.本研究は,この目的志向行動の神経基盤をマウスで解明する.なお,工学分野では,習慣行動と目的志向行動はそれぞれ,モデルフリーとモデルベース行動に明確に区別される.本研究は,モデルベース行動を精査できるマウスの行動実験を,理論に基づいて構築する.この行動実験時のマウスで,脳の神経活動を光計測・光操作し,目的を達成する.本研究は,脳の計算機構の解明を目指している.本研究の先には,脳のように柔軟に学習できる人工知能の開発がある.
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研究成果の概要 |
ヒトや動物は,過去の経験から習慣的に行動を決めるだけではない.与えられた感覚情報と経験から,現在の状況を推定し,目的志向的に柔軟に行動を決定する.本研究は,目的志向行動の神経基盤解明に向けて,マウスの行動課題である状態推定課題を実施した.この課題時に,マウスの神経活動を光遺伝学で操作し,行動決定に寄与する脳領野を検証した. 制御理論での行動モデル化の結果,マウスの選択行動が,単純なモデルフリー戦略ではないことを確かめた.また,光遺伝学での神経活動抑制で,前外側運動皮質がマウスの行動選択に寄与することを確かめた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,ヒトや動物の習慣的・本能的な行動ではなく,目的志向の複雑な行動選択時の脳機能をマウスで検証した.本研究は,まず,最先端の遺伝子改変技術を活用できるマウスで,目的志向行動の神経基盤を検証可能なことを示す.今後の詳細な神経基盤解明につながる.また,本研究は,前外側運動皮質の行動選択への寄与を確認した.本研究は将来,脳の意思決定機構を反映した脳型人工知能の構築や,意思決定に変調を伴う脳疾患の基礎的理解につながる.
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