研究課題/領域番号 |
20K23342
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 (2021-2022) 豊橋技術科学大学 (2020) |
研究代表者 |
高橋 茶子 山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (60878297)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ボルツマンマシン / 統計的機械学習 / マルコフ確率場 / 自由エネルギー評価 / 量子機械学習 / 量子ボルツマンマシン |
研究開始時の研究の概要 |
量子力学的に拡張されたモデルによる機械学習を扱う新しい研究領域は量子機械学習と呼ばれ始めた。量子機械学習が従来の機械学習に比べ飛躍的に優れた性能を示すことが数値的に実証されているものの,理論研究は量子機械学習モデルの持つ複雑さから困難であり,その優位性の理論的な根拠は十分には得られていない。本研究では,統計力学の手法を用いて量子機械学習の性能評価を行い,機械学習に量子力学的拡張を行うことで生じる優位性を理論的に裏付ける。さらにその理論に基づき,効率的な学習アルゴリズムを開発する。本研究を通して,量子機械学習モデルの設計方針,性能評価,実装についての統一的な枠組みを提供することを目指す。
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研究成果の概要 |
研究期間全体を通して、量子機械学習の枠組みに拡張が期待できる機械学習の基礎的な問題に取り組むことができた。量子機械学習への応用を考えるにあたって重要なモデルクラスであるマルコフ確率場において、自由エネルギーをAnnealed Importance Sampling(焼きなまし重点サンプリング)と呼ばれるサンプリング法を用いて近似的に評価する方法を開発したことが主な成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で扱ったマルコフ確率場に属する統計的機械学習モデルは非常に広汎な用途を持ち、特に現在の人工知能技術を支える深層学習モデルや生成モデルなどの基礎モデルである制限ボルツマンマシンに対する理論面での貢献があると考えられる。また、量子機械学習モデルへの拡張がすでに提案されている機械学習モデルも扱ったことから、本研究の成果が今後の量子機械学習における理論的または数値的な知見を与える可能性もある。
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