研究課題/領域番号 |
20K23360
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤井 祥万 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任助教 (80881200)
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 熱融通 / 排熱回収 / バイオマス / 蓄熱輸送 / 蓄熱 / 排熱 / 再生可能エネルギー / 木質バイオマス / 排熱利用 |
研究開始時の研究の概要 |
出力安定性が高いバイオマス発電の導入促進が期待されている.しかしバイオマス発電所の発電効率は低水準であり,排熱利用の実現が普及への鍵となる.欧州と比較して地域熱供給が普及していない我が国では,従来の熱導管による熱供給では限界がある.そこで,本研究では排熱を蓄熱輸送によって近隣産業で有効利用し,排熱回生量を面的に拡充する熱電併給システムの構築を目指す.木質バイオマス発電所に蓄熱技術を組み込む設計を施し,経済的に熱を輸送可能な「熱可搬距離」を算出する.木質バイオマス発電所と熱需要の統計データ,熱可搬距離により排熱回生量を定量化し,感度解析によりさらなる開発が必要な要素技術へフィードバックする.
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研究成果の概要 |
開発したバイオマス発電所のプロセスフローダイアグラムより投入熱量と排熱量のバランス、排熱の温度帯を過去の調査と照らし合わせることにより、バイオマスを利用した発電所も一般の産業と同様に投入熱量に対する排熱量および温度域が妥当であることを確認した。主に木質バイオマスを利用した事業所のデータベースを作成し、基礎自治体におけるバイオマス由来の排熱量とその温度域、熱需要量とその温度域を推定し、ゼオライトの水蒸気吸脱着サイクルを用いた蓄熱融通技術の数値解析による設計結果を基に、排熱回生ポテンシャルを算出することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地域の熱の脱炭素に貢献する,バイオマスの未利用熱を回生する熱融通システムのポテンシャルをトップダウン手法とボトムアップ手法の組み合わせにより定量化した. 国や都道府県単位では解像度が粗かった熱の検討を,基礎自治体単位で評価することで,熱融通技術の適用可能性が高い基礎自治体を示すことができ,実装に向けた検討をスピードアップすることが可能となる.
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