研究課題/領域番号 |
20K23362
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 窒素除去 / リン除去 / 生物学的水処理 / 閉鎖循環型養殖システム / biological wastewater / RAS / nitrification / denitrification / phosphorus removal / microbial community / zero water exchange / 水槽循環システム / アンモニア除去 / 水換え不要 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,省エネルギー型生物学的処理技術であるDHS-USBシステムを陸上養殖に導入し,窒素およびリン化合物の同時除去を目指した閉鎖循環型養殖システムを構築することである。閉鎖型養殖水に含有される窒素およびリン化合物の除去を目指し、高密度養殖排水処理によるシステム内汚泥の微生物群集の変化を観察し,それぞれのリアクターの許容性能と機能を明らかにする。さらに,魚体への影響と安全性を評価するために,病原性微生物のモニタリングを実施とともに魚に対したDHS-USBシステムで処理した水の影響を観察する。本研究の成果は,(SDGs)の達成,特に持続可能な食糧供給と水質制御に貢献できると考えられる.
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研究成果の概要 |
本研究は窒素およびリン化合物の同時除去を目指した閉鎖循環型養殖システムを開発した。具体的な成果は水槽水中のアンモニア・亜硝酸および硝酸性窒素を高効率に除去することが可能となり、魚にとって安全で生存できる環境を保つことができた。飼育水槽水のアンモニア対窒素濃度,亜硝酸対窒素濃度,及び硝酸対窒素濃度の平均はそれぞれ0.10±0.04 mg-N/L, 0.14±0.02 mg-N/L, 9.00±1.00 mg-N/Lであり, 目標値を満たした. 水槽内のリン濃度は平均17.8±0.76 mg-P/Lであった。リン吸着が確認されたが、リン吸着量の向上にはさらなる研究が必要と考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水資源を富む国では養殖によって水産物を生産することが出来るが,水交換が必要であることから水不足の国々及び内陸での養殖は困難を極める.今後10年で水不足の問題はより深刻になると考えられている。本研究は,省エネルギー型生物学的処理技術であるDHS-USBシステムを陸上養殖に導入により窒素およびリン化合物を同時除去によって目指した閉鎖循環型養殖システムの構築ができ、水交換の必要性を減らすことができた。本システムの成功は水産養殖業界に計り知れない利益をもたらす。
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