研究課題/領域番号 |
20K23371
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
日高 弥子 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(情報エンジニアリングプログラム), 臨時研究補助員 (10871410)
|
研究期間 (年度) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 動物プランクトン / スキャナー画像 / 低コスト / AI / 画像処理 / 深層学習 / ユニバーサルデザイン / 画像分類 / 前処理 |
研究開始時の研究の概要 |
動物プランクトンの広範囲な分布や動態を把握する手法は開発途上である。既存の手法では、試料は分類学の知識に富んだ研究者が類別・分析することが一般的である。また、分析の効率化には高価な機器を用いる場合が多い。調査の規模を拡大していくためには、このプロセスを安価な手法で体系化・効率化することは必須である。 本研究では、安価なスキャナで撮影した海洋動物プランクトンの画像をAIによって簡便かつ体系的に分析するための要素技術(深層学習モデル)を開発し実用性を評価する。これにより、誰にでもできる動物プランクトン研究の手法確立の実行可能性について検討する。
|
研究成果の概要 |
動物プランクトンは、海洋の食物連鎖において、中間層に位置する重要な動物群であるが、人工衛星で広域の分布が把握できる植物プランクトンなどとは異なり、広域の分布調査のための手法が確立されていない。 本研究では、低価格のスキャナとAI技術の組み合わせで、そのような動物群を対象に誰でも容易に解析可能な手法を低確立するためのフィージビリティスタディを行った。本研究では、3つの異なるスキャナのスキャンスピードや画質の比較を行って、実用機を選定し、深層学習用の学習データセットを作成した。これらのデータを用い、試験的な画像分類を行い、画像解像度がプランクトン画像の分類精度に影響することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、現状として全球的な分布の実態を把握する手法が確立されていない動物プランクトンを対象とし、安価で誰にでも利用可能な調査手法を確立するためのフィージビリティスタディを行った。動物プランクトンは、海洋の食物連鎖において、中間層に位置する重要な動物群であるため、人類の食を支える水産資源の餌生物として極めて重要である。また、その分布実態を広域的かつ継続的に把握することは、地球温化などの今後さらに深刻化する地球規模の環境変動に伴い海洋生態系がどのように変化するかを捉える上でも重要であり、本研究はそれに資する基礎的な研究である。
|