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ミューオン透視法を使ってマヤ文明王墓の発見を目指す国際共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0008
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

配分区分基金
審査区分 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関金沢大学

研究代表者

中村 誠一  金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 教授 (10261249)

研究分担者 森島 邦博  名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (30377915)
西尾 晃  名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 研究機関研究員 (30880108)
北川 暢子  名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 特任助教 (20727911)
研究期間 (年度) 2020-10-27 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
キーワードマヤ文明 / 王墓 / ミューオン透視法 / コパンのマヤ遺跡 / 世界遺産
研究開始時の研究の概要

本国際共同研究はホンジュラスの世界遺産「コパンのマヤ遺跡」において、ミューオン透視という日本発の物理学イノベーションをマヤ文明の神殿ピラミッド内部の探索に利用する新しい発想の考古学調査法により、マヤ碑文に記載されているコパン王墓を世界に先駆けて発見しようとする文理融合研究である。

コパン遺跡アクロポリス内の11号神殿をターゲットとして、ミューオン透視法を適用し王墓の可能性がある未知の空間を同定する。可搬式ライダー機器を使った三次元計測によって構築された3Dモデルに発見空間を正確に位置づける。そこへ最短距離で到達できるトンネル経路を設計し11号神殿内部を発掘調査し透視結果を考古学的に検証する。

研究実績の概要

本研究は、宇宙線ミューオンの物質透過力を利用して、古代マヤ文明の石造建造物内部を透視し、神殿に刻まれた碑文の解読結果からその内部に存在すると想定される王墓空間を同定し、発掘によって世界に先駆けて「マヤ王墓」を発見しようとする国際共同研究である。研究分担者のチームは、この方法でエジプトのクフ王のピラミッド内部に未知の巨大空間を発見しているので、その方法がマヤ文明を代表するコパン遺跡の重層的な建造物に適用可能かどうかを確認し、マヤ考古学における伝統的なトレンチ発掘やトンネル発掘に頼らない非破壊的考古学調査法を開拓しようとする。本研究は、2019年に現地で設置し回収していた原子核乾板があったために、コロナ禍においてもその解析を中心に研究を推進することができた。その一方で、(1)本研究は、2020年度後半に認可されたがすでにコロナ禍が始まっており、研究分担者チームの現地での追加調査が最後まで制限されたままであった点、(2)研究の途中で、研究代表者が全く別の研究テーマであったものの、基盤研究(S)に採択となったため、重複制限にかかり、研究期間の途中の2022年4月に突然打ち切りとなってしまい、実質的に1年半しか研究期間が取れなかった点が制限要因であった。
こういった制限にも関わらず、本研究は(1)エジプトとは全く異なる自然環境や建築石材、および重層的な構造をもつコパン遺跡においても、ミューオン透視法は有効であることを示した点、(2)11号神殿の中心軸に存在する深さ3メートルの石室シャフトの周辺には、考古学者が想定しているような「王墓」空間は見当たらないこと、(3)環境放射線を出す凝灰岩を石材にもつコパン遺跡では、その影響を抑えて検出精度を高めることが課題である点が明確にされたという3点において重要な知見を示し、今後のより詳細な研究の課題を明確にした点で大きな成果を挙げたといえる。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] ホンジュラス国立人類学歴史学研究所(ホンジュラス)

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [国際共同研究] ホンジュラス人類学歴史学研究所(ホンジュラス)

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Non-destructive exploration of unknown cavities inside the Temple 11 by cosmic ray imaging2022

    • 著者名/発表者名
      K.Morishima, N.Kitagawa, M.Kuno, Y. Manabe, S. Nakamura, M. Ogawa, A. Ichikawa.
    • 学会等名
      1ra Jornada de Arqueologia - 70 anos de la fundacion del Instituto Hondureno de Antropologia e Historia
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 古代文明の学際研究とSDGs : 文化資源学からの視点2021

    • 著者名/発表者名
      中村誠一
    • 学会等名
      古代文明・文化資源学研究センター キックオフシンポジウム『古代文明の学際研究と文化資源学』(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] マヤ文明コパン遺跡における古典期王権に関する諸問題2021

    • 著者名/発表者名
      中村誠一
    • 学会等名
      日本考古学協会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 宇宙線ミューオンを使った非破壊的考古学調査法の開拓2020

    • 著者名/発表者名
      中村誠一・森島邦博
    • 学会等名
      古代アメリカ学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [備考] ホンジュラス、コパンのマヤ遺跡に関連する活動報告ページ

    • URL

      https://isac.w3.kanazawa-u.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-10-29   更新日: 2023-12-25  

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