研究課題/領域番号 |
20KK0118
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分31:原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
越後 拓也 秋田大学, 国際資源学研究科, 准教授 (30614036)
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研究分担者 |
AGANGI ANDREA 秋田大学, 国際資源学研究科, 教授 (20840812)
渡辺 寧 秋田大学, 国際資源学研究科, 教授 (90358383)
荒岡 大輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (60738318)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 白金族元素鉱床 / 金-アンチモン鉱床 / ブッシュフェルト複合岩体 / マーチソン緑色岩帯 / バーバートン緑色岩帯 / 熱水変質作用 / 鉱物資源 / 貴金属鉱床 / 南アフリカ共和国 / グリーンストーンベルト |
研究開始時の研究の概要 |
貴金属元素の中でも金 (Au)・白金 (Pt)・パラジウム (Pd) の3元素はエレクトロニクス材料や排ガス浄化触媒として国内産業に必要不可欠な金属である。申請者らは、これらの元素の世界的供給国である南アフリカ共和国において、代表的な貴金属鉱床である「太古代グリーンストーンベルト中の造山型Au鉱床」と「ブッシュフェルト複合岩体中の正マグマ性Pt-Pd鉱床」の地質学的・鉱物学的・地球化学的な調査/分析を行い、貴金属鉱化作用をもたらした熱水の起源と性質を探る。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、世界有数の鉱物・金属資源産出国である南アフリカ共和国に存在する白金族元素(platinum group elements: PGE) 鉱床と金ーアンチモン(Au-Sb) 鉱床の形成に関与したマグマや熱水の性質を明らかにすることを目的とし、それぞれの鉱床から得られた鉱石の鉱物記載や化学分析を行った。今年度はPGE鉱床としてブッシュフェルト岩体北縁に位置するモガラクウェナ鉱山、Au-Sb鉱床としてマーチソン緑色岩体西部に位置するスティビウム鉱山の試料を用いて研究を行い、以下のような成果を得た。 PGE鉱床であるモガラクウェナ鉱山の試料では、PGEを主成分とするPGE鉱物とPGE以外の金属元素(Fe, Ni, Cu, Pbなど)を主成分とするベースメタル鉱物の記載・分析を行った。その結果、PGE鉱物としてはisoferroplatinum (Pt3Fe)、sperrylite (PtAs2)といった白金Ptを含む鉱物が主で、ベースメタル鉱物としてはペントランド鉱[(Fe,Ni)9S8]に多くパラジウムPdが含まれていることが判明した。 Au-Sb鉱床であるスティビウム鉱山の試料では、熱水変質鉱物および変成鉱物の詳しい記載と分析を行った。その結果、鉱化作用は変形作用の後に生じたことが明らかになった。また、炭素・マグネシウム・硫黄同位体分析を行い、熱水の起源を詳しく考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はコロナ禍のため国内・海外出張が出来なかったが、予定通りPGE鉱床およびAu-Sb鉱床から得られた鉱石試料の品位分析や希土類元素を含めた微量元素の分析を済ませることできた。また、同位体組成分析についても、多くの試料で炭素・マグネシウム・硫黄同位体組成分析を終えることができたため、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はコロナ禍以前のように海外出張が可能になるため、南アフリカ共和国での現地調査、試料採取を行う。具体的には、ブッシュフェルト複合岩体西縁・北縁におけるPGE鉱床、マーチソン緑色岩帯およびバーバートン緑色岩帯におけるAu-Sb鉱床を訪問する予定である。また、共同研究先であるヨハネスブルグ大学や産業技術総合研究所での化学分析も必要に応じて行う。
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