研究課題/領域番号 |
20KK0122
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
深見 一弘 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60452322)
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研究分担者 |
岡崎 豊 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (20794465)
松本 歩 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (30781322)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | キラリティ / 自己組織化 / 時空間パターン形成 / らせん / 電気化学 / 時空間パターン / シリコン / 分子認識 / 円偏光 |
研究開始時の研究の概要 |
Ptナノ粒子を担持したSiをフッ酸と過酸化水素を含むエッチング液に浸漬すると、らせん状ナノポアが自己組織化により形成する。我々は、この現象が動的自己組織化による非線形現象の一つであることを明らかにしてきた。この自己組織化構造のキラルな特性を理解し、利用するためには、時空間パターン形成(動的自己組織化の)化学とキラル分子化学の新たな境界領域研究を深化させる必要がある。時空間パターン形成化学を得意とする国内グループと、キラル分子化学の卓越した研究者が集うボルドー大学との国際連携・融合研究により、時空間パターン形成を起源とした新たなキラル化学の創出を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は金属ナノヘリックスの作製方法の一つとして、自己組織化シリカヘリックスをテンプレートとする方法の開拓を進めた。16-2-16カチオン性界面活性剤と酒石酸がナノヘリカル状に自己組織化し、これをゾルゲル法によってシリカコーティングすることでシリカヘリックスのテンプレートを得た。このシリカヘリックス内部の酒石酸アニオンを[AuCl4]2-イオンで交換することで前駆体を導入し、還元剤を用いた化学還元によってAuナノヘリックスの作製に成功した。得られたAuナノヘリックスの光学特性を評価し、シミュレーションによる再現も行った。また、同時に複数種類の金属錯アニオン([AuCl4]2-と[PdCl4]2-)を前駆体としてシリカヘリックス内部へ導入することに成功し、それを化学還元することによってAu-Pd合金からなるナノヘリックスの作製が可能であることを実証した。合金ナノヘリックスの場合、イオン交換に用いた水溶液の金属イオン比率を反映した合金は得られず、合金組成が目標からずれてしまう傾向がみられた。この原因をイオン交換後の前駆体の導入料の差にあることも明らかにした。ナノヘリックス作製の研究と並行して、新たな国際共同研究として発光寿命が異なる2種類の直線偏光発光(LPL)フィルムと位相差フィルムを積層した「多層型発光式円偏光コンバータ」を作製し、パルス励起光の照射で生成される円偏光スペクトルの時間変化を検出することにより、時間多重化された円偏光情報の読み出しに成功した。
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