研究課題/領域番号 |
20KK0124
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三浦 章 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10603201)
|
研究分担者 |
藤岡 正弥 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (40637740)
後藤 陽介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (60760783)
|
研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | 新規化合物 / その場観察 / 反応理解 / 層状化合物 / 新規物質探索 / 固相反応 / 合成設計 / 層状構造 / 反応設計 / 計算科学 |
研究開始時の研究の概要 |
X線回折および電子顕微鏡を用いた固相反応の可視化と、第一原理計算や機械学習を組み入れた計算科学による固相反応の論理化により、多元系層状化合物における複雑な固相合成反応を論理的に設計するための反応モデルを提案する。反応モデルから多元系層状化合物の合成反応を設計することで、電池材料・熱電材料・超伝導材料を創出する。日本・アメリカ・イギリスの若手研究者による固相反応化学に関する研究拠点を構築する。
|
研究実績の概要 |
計算科学の発展によって、物質の構造・特性・熱力学的安定性に関する知見を用いた材料開発が行われるようになった一方で、材料合成は未だに試行錯誤によって行われており、時間がかかり、不確実性があり、成功するにはセレンディピティが必要になることもある。そこで研究では、層状化合物の合成反応を逐次的な反応の可視化と論理化によって明らかにし、新規層状化合物の論理的な探索を目指すものである。
主要な成果として、熱力学的な安定性と準安定性を整理することで、合成経路と化合物の安定性の理解を深めた。合成反応中に相対的な安定性が変化する場合と変化しない場合において、ことなる準安定性が必要なことを提案した。この準安定性の定義のもと、リチウムイオン伝導体であるLi3YCl6の多形生成における準安定性と合成経路の関連性を議論した。また、アメリカ連携先のWenhao SUN教授とともにMo2N3の合成機構の解析を行った。新規熱電材料であるMg3Sb2 and Mg3Bi2の伝導パスの異方性を明らかにした。
5月-6月には、アメリカのミシガン大学の博士課程学生を引き受け反応挙動の解析を行った。6月には、Advanced thermodynamicsとの題目で国際ワークショップを行った。アメリカ、フランス、トルコなどから国内外の研究者をよび、若手学生も参加し、情報交換とネットワーク形成を行った。9月にはアメリカのミシガン大学で共同研究を行った。このように順調に国際ネットワークが拡大しており、共同研究も進行中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国際ネットワークを順調に成長させることができており、順調に進行している。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究成果を来年度のSolid-state chemistryのGordon Conference で発表する予定である。
|