研究課題/領域番号 |
20KK0140
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
熊谷 朝臣 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50304770)
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研究分担者 |
堀田 紀文 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00323478)
宮沢 良行 九州大学, キャンパス計画室, 学術推進専門員 (80467943)
江草 智弘 静岡大学, 農学部, 助教 (90829897)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 水源涵養機能 / 森林 / 水循環 / 侵略的外来植物 |
研究開始時の研究の概要 |
最終目的は「ハワイ諸島において、侵略的外来植物キバンジロウの逸出により劣化した森 林流域の水源涵養機能を取り戻す方策に貢献する」である。本研究課題における研究目的は、その最終目的に到達するための目標として基礎研究「外来植物が在来植物を駆逐していく中で原植生が持っていた水源涵養機能が劣化していく過程のメカニズムを解明する」を遂行し、ハワイ諸島だけでなく世界中で進行する侵略的外来種問題・生態系サービス低下問題の対策のための基礎情報を提供することである。
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研究成果の概要 |
当初、ハワイ諸島の多数の観測点からなる森林流域において、侵略的外来植物による水源涵養機能の変化の統合解析を行おうとした。しかし、本研究期間における新型コロナウィルス感染拡大により、ハワイ諸島における観測・データ解析が不可能となった。そこで、(1)森林水源涵養機能を精緻に評価する全く新しいシミュレーションモデルBLADEを開発、(2)BLADEの正当性確認が行える土壌水分・基岩構造・森林構造の高時空間解像度観測データを神奈川県丹沢山地で遂行、(3)観測データを用いて、BLADEが、特に低流出時の森林水源涵養機能の評価に高い能力を発揮する、ことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植生変化、気候変動など、森林の水源涵養機能を変え得る要因は、様々であるが、その定量的評価は全く不十分である。その原因は、森林流域の水文特性を精緻に記述できる機構論的モデルの欠如と、たとえ、それが完成したとしても、その正当性確認ができるほどの高時空間解像度観測を入手することの困難性にあった。本研究では、新機軸で開発された森林水循環シミュレータBLADEと、これまで長きに渡り水文観測が行われてきた水文試験地に高度観測システムを投入することで、これまでにないレベルでの森林水源涵養機能の評価が可能となった。このことは、社会的には、森林の公益的機能を理論的に世に示すことに寄与するものである。
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