研究課題/領域番号 |
20KK0143
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
竹村 明洋 琉球大学, 理学部, 教授 (40222103)
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研究分担者 |
山内 千裕 琉球大学, 理学部, 技術補佐員 (20888664)
武方 宏樹 琉球大学, 戦略的研究プロジェクトセンター, 特命助教 (60814192)
野津 了 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 主任研究員 (70774397)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | モンスーン / ベトナム / 降雨 / 日長 / メラトニン / サンゴ礁 / 魚類 / 栄養 / 肝臓 / 成長ホルモン / 甲状腺ホルモン / ゴマアイゴ / 生殖 / 季節性 / 魚 |
研究開始時の研究の概要 |
モンスーンの影響を受ける熱帯地域の季節は雨季と乾季に大別される。本研究では、モンスーンと連動する降雨量変化に起因する海域の一次生産量と魚類の栄養改善に着目しながら、魚類の繁殖活動の時刻あわせが成立するための生理機構を明らかにする。熱帯モンスーン域と亜熱帯域の環境特性をあわせもつベトナム中部フエ近郊の礁湖を調査フィールドとし、隣接して設置されている臨海実験施設を利用しつつモンスーン環境を実験室内で再現することで、繁殖に利用される環境要因を特定する。また、生殖内分泌軸の上位に位置する脳部位にターゲットを絞り、モンスーンに関わる栄養代謝と性成熟の内分泌ネットワークを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、モンスーンと連動する降雨量変化に起因する海域の一次生産量と魚類の栄養改善に着目しながら、魚類の繁殖活動の時刻あわせが成立する要因を明らかにすることを目的とした。フエ近郊の浅海域の環境変動と魚の生殖活動をモニタリングした結果、雨季には海域の一次生産量が上昇した。国内実験により栄養条件の好転が生殖活動に重要であり、メラトニンが成長ホルモンや甲状腺ホルモンを介したインシュリン様成長因子の発現に影響することが明らかとなった。モンスーン環境下に適応した魚は、日長を基本としつつ時刻合わせを行っているが、モンスーンが関与する海域の一次生産量の変化も重要であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は魚類の繁殖活動の時刻合わせが生息海域の環境変動と密接に関係していることを明らかにした。光や温度の変化に加えて、熱帯・亜熱帯域における変動要因であるモンスーンに起因する海域の一次生産量が魚の栄養状態に影響を与え、繁殖活動が変化することを示した。これらの結果は、熱帯・亜熱帯域の魚類の繁殖活動を人為的に操作する基礎資料となり、熱帯・亜熱帯域で活発になっている養殖技術改良に資する。
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