研究課題/領域番号 |
20KK0180
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
嘉糠 洋陸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50342770)
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研究分担者 |
青沼 宏佳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60451457)
齊木 選射 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (70738971)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | マラリア / アミノ酸 / 宿主 / 赤血球 / 栄養 / 代謝 / イソロイシン / マラリア原虫 / 熱帯熱マラリア / 脳マラリア / 重症化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、これまで研究代表者らが推進してきた感染動物の血漿に含まれる遊離アミノ酸の網羅的な濃度パターン(血漿アミノグラム)を解析パラメータとする研究成果に立脚し、マラリアが蔓延するルワンダ国において、アミノ酸を中心とする患者の栄養状態とマラリアとの関係についての解析を展開するものである。(1)住民の栄養状態と赤血球の形態との関係を検証する。(2)マラリア患者の栄養状態が症状の進行に与える影響を解析する。(3)住民の食習慣および栄養状態がマラリアの流行に与える影響を検討する。日本国内では実施不可能なこれらの解析を通し、アミノ酸を担い手とする宿主とマラリア原虫との新規相互作用の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
重症マラリアは、熱帯熱マラリア原虫の感染によって引き起こされる感染症である。ママラリア原虫は、生育に必要な栄養を感染宿主の血液に依存する。宿主の栄養代謝動態とマラリアの重症度との相互作用に着目し、マラリア感染者の血漿に含まれる遊離アミノ酸の網羅的な濃度パターン(血漿アミノグラム)の解析を通じて、血中イソロイシンの変化が脳マラリアの症状に与える影響を明らかにするとともに、一部の免疫系細胞の減少および小球性赤血球の出現等に起因する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
得られた研究成果は、栄養素の中でも寄生虫と宿主の共通通貨とも言えるアミノ酸に焦点を当てることにより、予防・診断・治療法の研究開発において、マラリアだけに限らず多種多様な感染症への適用が可能であることを強く示している。アミノ酸等の宿主の栄養学的知見に基づく感染症制御に向けた新たな研究基盤は、食餌性の感染症コントロール法開発につながる可能性を有しており、臨床応用を含めた今後一定の波及効果が期待される。
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