研究課題/領域番号 |
20KK0196
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2023) 自治医科大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
武田 憲彦 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40422307)
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研究分担者 |
砂河 孝行 自治医科大学, 医学部, 講師 (40418637)
仙波 宏章 自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (80747923)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | VEGFA / マクロファージ / 心筋細胞 / 血管新生 / ワクチン / 組織線維化 / 心臓病 / がん / 血管内皮細胞増殖因子 / VEGF-A / 心臓 / 血管 / VEGF / リモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
がんに対する化学療法は近年大きく進歩し、がん患者の予後を大幅に改善しています。一方で化学療法に伴って、心臓病や高血圧症など、いわゆるがん関連心臓病を発症することが多いことが判ってきました。本研究はがん治療で標的とされている細胞内シグナルに着目し、それらが心臓や血管系に果たしてる役割を明らかにしていくことで、がん関連心臓病の病態を理解し、その予防法の開発を目指します。
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研究成果の概要 |
血管新生阻害薬によるがん関連心毒性の機序を明らかにするために心臓におけるVEGFA機能について解析した。その結果、成体マウスの心臓では心筋細胞がVEGFAの大部分を産生しているが、定常状態及び後負荷時の心機能に影響しなかった。一方、骨髄系由来VEGFAは、量的に極めて少ないが後負荷時の心機能及び血管恒常性維持に重要であった。以上から、血管新生阻害薬はマクロファージ由来VEGFAシグナルを阻害することで心毒性を惹起していると考えられた。また、Zurich大学Stockmann教授との共同研究の中でワクチンによる組織線維化予防が可能であることを明らかにした。今後、がん関連心毒性の予防が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、血管新生阻害薬による心毒性発症機序が明らかとなることでがん化学療法を行う際に心臓の炎症状態が血管新生阻害薬投薬の判断基準となり得る。また、抗線維化ワクチンの開発は、がん化学療法関連心毒性の予防を可能とし、抗がん剤の安全な継続治療を推し進めることが容易となることでがん化学療法の治療効果を向上させることが期待される。
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