研究課題/領域番号 |
20KK0201
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡辺 有為 東北大学, 大学病院, 助教 (20724199)
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研究分担者 |
松田 安史 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (00455833)
鈴木 大和 藤田医科大学, 医学部, 助教 (40883880)
中島 大輔 京都大学, 医学研究科, 講師 (50812286)
渡邉 龍秋 東北大学, 大学病院, 助教 (70636034)
野田 雅史 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (70400356)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肺移植 / 臓器保存 / EVLP / Ex Vivo Lung Perfusion / マージナルドナー |
研究開始時の研究の概要 |
Ex Vivo Lung Perfusion(EVLP)は,心停止後ドナー肺を体内に見せかけた環境で換気,灌流し,移植に使用可能かを“評価”するために開発された.その後,虚血時間の延長による“保存”,さらには幹細胞,遺伝子,医療用ガスなどをドナー肺に導入する“治療”のプラットフォームとして発展した.しかし,既存のEVLPもいくつかの解決困難な問題点を抱えている.本研究は,ものづくり日本のアイデアと技術を盛り込んだ日本発のEVLPシステムを開発し,日本では実施が不可能であるヒト肺を用いた研究を,トロント大学において日加共同で行うことにより,広く世界で普及するシステムを送り出そうというものである.
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研究実績の概要 |
ドナー肺体外灌流システム(Ex Vivo Lung Perfusion:EVLP)は,トロント大学でドナー肺の“評価”だけではなく,長時間安定して灌流させることにより,虚血時間の延長による“保存”,さらには幹細胞,遺伝子,医療用ガス,薬剤などをドナー肺に導入する“治療”のプラットフォームとして発展し,現在,トロント方式のEVLPは世界の主流となっている.しかしながら,現状のトロント方式のEVLPもいくつかの解決困難な問題点を抱えている.本研究課題は,ものづくり日本のアイデアと技術を盛り込んだ日本発のEVLPシステムを開発し,日本では実施することが不可能であるヒト肺を用いた研究を,トロント大学において日加共同で行うことにより,広く世界で普及するシステムを送り出そうというものである.これまでの研究実績の概要は以下の通りである.1. 新規臓器灌流液EP-TU2の開発:株式会社細胞科学研究所(仙台市)との共同研究により,本邦の臨床肺移植で使用しているEP-TU液をベースに,日本発の新規臓器灌流液EP-TU2の開発に着手し,試作液を用いて大動物実験を行っている.2. 日本発の新規EVLPシステムの開発:ニプロ株式会社人工臓器開発センター(滋賀県草津市)との共同研究により,試作品を用いた大動物実験を行っている.12時間の安定した灌流を達成し,その後に実際に肺移植まで行い,良好な結果を得ている.3. トロント大学との共同研究:COVID-19パンデミックにより海外渡航は完全に閉ざされてしまっていたが,2022年度後半より,各種規制の緩和が進んできた.研究分担者が2022年度よりトロントへ留学し,共同研究の準備を進めている.引き続き定期的なウェブミーティングも行っている.4. スタンフォード大学との共同研究:臓器保存液への添加薬剤の共同研究を開始し,小動物モデルを用いて実験を進めている..
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19パンデミックにより海外渡航は完全に閉ざされてしまっていたが,2022年度後半より,各種規制の緩和が進んできた.研究分担者が2022年度よりトロントへ留学し,共同研究の準備を進めている.引き続き定期的なウェブミーティングも行っている.国内での研究は着実に進捗している.
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今後の研究の推進方策 |
2023年にCOVID-19感染症は感染症法上の取り扱いが5類感染症へと移行されることが予定されており,今後は海外渡航を伴う研究計画も可能となる.いつでも渡航を伴う研究を加速出来るように,日本国内での研究を着実に進めていく予定である.
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