研究課題/領域番号 |
20KK0208
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
森田 明夫 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (60302725)
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研究分担者 |
村井 保夫 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30287750)
青木 友浩 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40633144)
大継 將寿 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40803086)
亦野 文宏 日本医科大学, 医学部, 講師 (70557511)
白銀 一貴 日本医科大学, 医学部, 助教 (70573236)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | subarachnoid hemorrhage / intracranial aneurysms / oral flora / intestinal flora / incidence difference / bioinfromatics / data trnasfer / くも膜下出血 / 未破裂脳動脈瘤 / 腸内細菌叢 / う蝕原性細菌 / バイオインフォマティクス / 国際比較 / 代謝産物 / 腸ー能相関 / 脳動脈瘤 / 口腔内細菌叢 / 遺伝子 / intracranial aneurysm / bacterial flora / international / control |
研究開始時の研究の概要 |
くも膜下出血(以下SAH)は、重篤な脳血管障害である。その原因となる動脈瘤が発生し破裂する要因として、遺伝的素因、生活習慣などが考えられてきたが、近年特殊な細菌や炎症の関与が明らかとなりつつある。SAHは日本人では欧米人に比して約3倍発生する。本研究は、このSAH頻度の差が何に起因するのかを、特に体内細菌叢の日本人と欧米人の差、また細菌叢に大きく影響する食生活等の生活習慣を含めた疫学データや遺伝的因子の差の検討も行い、明らかにすることである。本研究では研究代表者および若手分担研究者が現地に赴き海外のチームと協働して新しい欧州人の脳動脈瘤データ・バイオバンクを構築し、日本人との比較研究を進める。
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研究実績の概要 |
本プロジェクトの目的は日本人の脳動脈瘤は欧米人の動脈瘤に比較して約3倍破裂しやすいという疫学的事実に基づき、その原因を解明し、ひいてはくも膜下出血の予防につながる手段を開発することにある。その解明の方法として、本研究は口腔内細菌と腸内細菌に注目し、非常にくも膜下出血に頻度の低いスイス及び近年くも膜下出血の頻度が減少しているフィンランドの科学者と協力して口腔・腸内細菌叢の相違を検証することを検証している。COVID-19による渡航制限により、現地にて共同研究を推進することがこれまでできていないが、プロトコールやデータ集積内容、検体採取の手続きの確定はWEB会議にて終了している。 今後検体の採取を開始し、検体・情報の提供合意を締結して推進する予定である。現在日本医科大学における倫理委員会審査中であり、日本国内6施設、スイス1施設、フィンランド1施設にて、3カ国でくも膜下出血症例10例、未破裂脳動脈瘤症例10例、対照症例(脳血管障害既往のない症例)10例ずつの臨床症状、生活習慣情報、血液、唾液、便をキットにて採取する。便及び唾液検体についてはDNA抽出後に細菌叢種の疾患別及び地域別の検証をおこなう。本年は渡航が可能になったため、研究代表者(森田)がスイス及びフィンランドに出向し共同研究を実施する予定である。また2020~2022実施した日本でのくも膜下出血と腸内・口腔内細菌の基盤研究(20H03796)における細菌相のBioinformatics 解析についても共同して行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19による大学での渡航制限が強く、国際共同研究を現地で行うことができておらず実際の検体採取開始の同意が取れていない。WEB会議にてプロトコール、調査内容、検体採取のSOPまでは完成しているが、解析を日本でするか、フィンランドまたはスイスで一括でするか、現地法人との交渉を行なっているところである。現地での密なk会合ができていないのが要因となり遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
5月にCOVIDの規制が緩むと同時に渡航制限が緩和される予定である。そこで研究代表者は6月にスイス1.5週間、フィンランド2週間の予定で共同研究・データ管理及び検体集積体制の確立のために赴任する予定である。その際に2020~2022に実施した日本でのくも膜下出血と腸内・口腔内細菌の基盤研究(20H03796)における細菌相のBioinformatics 解析を共同して行い、注目すべき細菌を明らかとして国別・疾患別の差異を検討する。 またスイスでは脳動脈瘤に関する国際会議を8月に実施予定であり、その後のトルコでの国際会議と合わせて、研究の途中経過を報告し、さらに意見徴収をする予定である。また成果は年内にまとめて、12月に南アフリカで開催予定の世界脳神経外科連合学会で発表する予定としている。
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