研究課題/領域番号 |
20KK0216
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
立石 善隆 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30433296)
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研究分担者 |
港 雄介 藤田医科大学, 医学部, 講師 (10836620)
森重 雄太 公益財団法人結核予防会 結核研究所, 抗酸菌部 結核菌情報科, 研究員 (40765608)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 非結核性抗酸菌 / 肺MAC症 / 病原因子 / 代謝パスウェイ解析 / トランスポゾン / 次世代シーケンシング / 臨床菌株 |
研究開始時の研究の概要 |
肺MAC症はMAC菌によって引き起こされる難治性の呼吸器疾患であり、本邦や米国を含め世界的に増加しています。従って、肺MAC症に対する医療を向上させるには、MAC菌が疾患を引き起こす仕組みを解明する必要があります。今回の研究では、ミネソタ大学との共同研究により、ゲノム全体を網羅した変異株の作製と次世代シーケンシング技術を併用した、トランスポゾンシーケンシング(TnSeq)により、日本および米国の肺MAC症臨床菌株の病原因子を同定し、バイオフィルム形成や生体内感染に必須となる代謝経路を解明します。そして、肺MAC症の感染予防・病態予知・薬剤標的基盤の確立を目指します。
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研究成果の概要 |
肺MAC症患者由来臨床菌株に対して、トランスポゾンシーケンシングを行い、臨床菌株で必須性の高まっている遺伝子を見出した。遺伝子必須性の高まっていた糖新生系、type VII secretion system、鉄硫黄クラスターの遺伝子発現を抑制した場合、臨床菌株において菌の増殖が抑制されることを証明した。さらに、臨床菌株感染マウス生体内における生体感染必須病原遺伝子群が、実験室株の低酸素静置バイオフィルム形成に必須となる遺伝子群と共通していた。本研究成果は、臨床菌株に対して有効な治療薬を開発するうえで、重要な基盤情報となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、非結核性抗酸菌マイコバクテリウム・イントラセルラーエについて、ゲノム型の異なる患者由来臨床菌株に対して、トランスポゾン(動く遺伝子)による変異株ライブラリーの作成と次世代シーケンサーによる全ゲノムシーケンシングを組み合わせたトランスポゾンシーケンシングを行い、複数の臨床菌株に共通した薬剤標的となる遺伝子群の同定を行いました。今回同定した遺伝子群は、非結核性抗酸菌臨床菌株の薬剤標的となるため、肺MAC症に対する新しい治療薬の開発において貴重な情報源となります。
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