研究課題/領域番号 |
20KK0228
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
樋上 賀一 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 教授 (90253640)
|
研究分担者 |
小林 正樹 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 講師 (30795612)
下川 功 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (70187475)
田川 亮真 東京理科大学, 薬学部生命創薬科学科, 助教 (70844455)
|
研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | カロリー制限 / 食餌誘導性肥満 / 脂肪萎縮 / 老化 / 脂肪酸生合成 / ミトコンドリ生合成 / ミトコンドリアストレス応答 / GDF15 / レスベラトロール / サル / マウス / 白色脂肪組織 / RNA-seq / 脂肪組織 / ミトコンドリアUPR |
研究開始時の研究の概要 |
CRによる脂肪組織におけるミトコンドリアアンフールデッドプロテイン反応(mtUPR)を切り口として、肥満症の脂肪組織と比較することにより、その本体を明らかにする。また、マウスとサルにおけるCRによる共通する変化を明らかにするとともに、成長ホルモン/IGF-1シグナル抑制非依存性に制御されるメカニズムの中から、新たなヒトへも有効な分子メカニズムを明らかにする。加えて、本研究を、米国NIAのde Cabo博士の研究室と共同で実施することにより、若手研究者の国際化、本邦における老化生物学を専門とする次世代をリードする若手研究者の育成に貢献する。
|
研究成果の概要 |
生体に有益なカロリーの制限(CR)、その対極である食餌誘導性肥満(DIO)と脂肪特異的にミトコンドリア(mt)プロテオスタシス異常を示すMIPEP欠損(aMKO)マウス、mtストレス誘導性ミトカインGDF15、CR模倣薬レスベラトロル(RS)の作用を比較検討した。その結果、DIOとaMKOでは炎症は亢進し、GDF15発現を含むmtストレスは増加し、脂肪酸合成やmt生合成は抑制された。一方、CRは相反する結果を示した。また、RSのCR模倣効果は限定的であった。加えて、GDF15は末梢組織において老化に伴うストレスに対して防御的に作用している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CRは、代謝改善・抗老化・寿命延伸を誘導する。CRの有益な効果は、近年、サルにおいても観察されることが報告されている。それゆえ、CRはヒトの健康寿命延伸にも有効であると考えられ、CR模倣薬の開発が望まれている。レスベラトロル(RS)はCR模倣薬として注目されている。本研究により、サルの脂肪組織において、RSによるCR模倣効果は、脂肪酸生合成の亢進や炎症の抑制に関して、わずかに見られるものの、限定的であること、さらに、CR作用とは異なるものの、老化の制御にはGDF15シグナルの活性化が有益である可能性が示唆され、ヒトへ外挿する前にサルを用いた解析が必要と考えられた。
|