研究課題/領域番号 |
20KK0246
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
仲岡 雅裕 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (90260520)
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研究分担者 |
百田 恭輔 公益財団法人海洋生物環境研究所, 海生研中央研究所, 研究員 (10815921)
諏訪 錬平 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 林業領域, 主任研究員 (40535986)
山北 剛久 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(海洋生物環境影響研究センター), 副主任研究員 (90613373)
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研究期間 (年度) |
2020-10-27 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 海洋生物多様性 / 海草藻場 / マングローブ / リモートセンシング / 種分布推定モデル / 過去再現 / 将来予測 / 長期変動 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋生物多様性のホットスポットでありながらデータ欠損地域を抱える東南アジアを対象にリモートセンシング技術と種分布推定モデルを統合的に用いることにより、経済開発進展前から現在、および将来を通じた生物多様性の変化に関する復元・評価・予測を行う。過去の沿岸生態系については、航空写真より海草藻場やマングローブの分布を解明するとともに、種分布推定モデルにより過去の海洋環境データを用いたバックキャストを行う。これにより解明された過去から現在の生物多様性の変遷を基に、異なる経済活動・気候変動シナリオごとの将来予測を行う。
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研究実績の概要 |
本課題は海洋生物多様性情報欠損海域である東南アジア沿岸海域を対象に、経済開発進展前(1970-2000)、現在(2010-2025)、将来(2040-2100)を通じた生物多様性の変化に関する広域かつ高解像度の復元・評価・予測を行うことを目的とする。特に、沿岸海域の中で多様な生態系サービスを提供しているマングローブ・海草藻場を対象とする。
2023年度は、7月にマレーシアで、シンポジウム”Marine biodiversity monitoring, research, and conservation for sustainable development in the Asia-Pacific Region”を本科研費のメンバーとともに企画し、ここまでの研究成果を発表するとともに、現地情報の収集状況を確認した。過去の生物多様性評価に用いる航空写真・衛星画像については、マレーシア、タイで本格的な解析を始めるとともに、フィリピン、インドネシアにおける調査サイトの選定を行った。野外調査については、マレーシアにおいて、マングローブと海草藻場の調査を継続し、生態系および生物多様性の時間的変化にかかるデータを収集した。
タイとマレーシアの海草藻場で、近年大規模な藻場面積の減少が生じているという情報を入手した。そこで、その海域におけるタイの調査予定地について、本研究参画者が先行研究で明らかにした1973~2009年の変動に関するデータと併せて解析をするための手法の検討し、次年度前半に現地調査を行うことになった。インドネシアおよびフィリピンの調査については、選定したサイトにおける許可申請手続きの準備を行うとともに、広域な空間動態の長期的な変化にかかる解析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症による渡航規制が解除された前年度より調査を開始したマレーシアにおいてはデータの入手および解析が進んでいるが、タイにおいては諸手続きに時間がかかったため、初回の現地調査が次年度に延期されることになった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はマレーシアにおける野外調査を継続するとともに、タイにおける調査も本格的に進め、リモートセンシング、生物多様性データベース、現地調査の統合的解析を進める予定である。また、インドネシア、フィリピンにおいても、2024年度に第1回目の現地調査を行い、マングローブ・海草藻場の過去の変遷を評価する予定である。種分布推定モデルを用いた将来予測および過去のバックキャストについての手法は確定しており、本年度よりこれら生物多様性・生態系の情報を入手した地点から順次進める予定である。
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