• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

小中学生に対するレジリエンス・プログラムの開発と文化適応性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20KK0265
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))

配分区分基金
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関宮崎大学

研究代表者

高橋 高人  宮崎大学, 教育学部, 准教授 (10550808)

研究期間 (年度) 2021 – 2024
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
キーワード認知行動療法 / レジリエンス / 予防 / メンタルヘルス / 認知行動的介入 / 文化適応性 / 小中学生
研究開始時の研究の概要

本研究は,基課題である小中学校における子どものメンタルヘルスの問題を予防することを目的とした介入研究を国際共同研究から発展させる。基課題では,この予防教育的な効果検証を行うために,メンタルヘルスの不調から心と体の健康を守る保護要因に着目している。国際共同研究者が進めている研究と基課題で取り組むプログラムを融合させた「Japanレジリエンス・プログラム」を開発する。さらに,海外で開発された心理療法がわが国の教育体制,文化において効果的かどうかの実証的データは得られていない。そこで,開発したプログラムの効果データと国際共同研究者が蓄積している国外データを同時解析し,わが国の文化適応性を検証する。

研究実績の概要

本研究および基課題は,小中学校におけるメンタルヘルス研究として,抑うつ,ストレス反応の改善・軽減といった「治療的効果」にとどまらず,「予防教育的な効果」をテーマとしている。学校教育に求められるのは,現時点の治療的効果だけでなく,将来にわたって心と体の健康を維持促進するための予防教育的な効果検討である。さらに海外で開発された心理的介入が,わが国の教育体制,文化において効果的かどうかわが国への文化適応性を検証することも目的とする。
本研究は,基課題を発展・加速させるためにUniversity of Oxford, Dr. Creswellの研究グループと共同して,あらたなプログラムを開発する。そして,新たに開発した介入プログラムについて,わが国の教育体制および文化への適応性の国際間比較も行う。基課題で取り組む介入プログラムを発展させたJapanレジリエンス・プログラムを開発し,効果検証を行う。
研究1として,これまでに日本で収集したデータを解析し,メンタルヘルスの保護要因であるレジリエンスに概念整理を進めていく。レジリエンスなど子どもと若者のメンタルヘルスに関する保護要因については実証的な研究が不足しており,その実態も不明確な点が多い。具体的には,現在収集している国内データについて統計解析を行い,レジリエンスの構成要因を詳細に整理していく。研究2として,Japanレジリエンス・プログラムを開発し,効果検証を行う。
また,本研究費によって実施した調査研究を国際学術誌(査読付き)に公表した。この研究は,小学生を対象に2年間6時点のデータ収集を行なった縦断研究である。抑うつ感に与える認知行動的要因についてRandom Intercept Cross-Lagged Panel Modeling (RI-CLPM)による解析を行い個人内における縦断的な変化を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は,2022年度に1年間,受け入れ機関である英国オックスフォード大学Department of Psychologyに在籍し,Dr Creswellの研究グループと共同研究を進めた。その後の研究機関においても継続して共同研究を進めている。現在,英国の各エリアおよび日本で収集しているデータについて解析,論文発表の準備を進めている。

今後の研究の推進方策

研究計画通りに国際共同研究を進める。継続してプロジェクトチームに参加し,日英両国でデータ収集を行う。また収集したデータについて,査読付き学術雑誌に公表することを目標とする。2023年度は,わが国において,介入研究を計画しておりデータ収集を進める。日本におけるデータ収集のために学校と関連機関との連携を円滑にする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Evaluating the long-term effects of cognitive behavioural therapy as an early intervention for at-risk anxiety disorders among preschool children in Asia2023

    • 著者名/発表者名
      Takahito Takahashi, Shin-ichi Ishikawa, Takahiro Aiboshi, Mai Miyauchi
    • 雑誌名

      Clinical Child Psychology and Psychiatry

      巻: OnlineFirst 号: 3 ページ: 1-17

    • DOI

      10.1177/13591045231194104

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cultural Adaptation and Implementation of Cognitive-Behavioral Psychosocial Interventions for Anxiety and Depression in Japanese Youth2023

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa, S. Kishida, K. Takahashi, T. Fujisato, H. Urao, Y. Matsubara, K. Sasagawa, S.
    • 雑誌名

      Clinical Child and Family Psychology Review

      巻: 26(3) 号: 3 ページ: 727-750

    • DOI

      10.1007/s10567-023-00446-3

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Two-Year Longitudinal Study of Children’s Cognitive Behavioral Characteristics Associated with Depressive Symptoms2022

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Takahito、Takebayashi Yoshitake、Matsubara Kohei、Inaba Yosuke、Kawasaki Yohei、Sato Shoji
    • 雑誌名

      Cognitive Therapy and Research

      巻: 46 号: 6 ページ: 1049-1061

    • DOI

      10.1007/s10608-022-10326-9

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 学校における児童生徒を対象としたユニバーサルレベルの認知行動療法2023

    • 著者名/発表者名
      髙橋高人
    • 学会等名
      第23回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 教育現場における子どもの不安の問題への理解と啓発2022

    • 著者名/発表者名
      髙橋高人
    • 学会等名
      第14回 日本不安症学会学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 児童を対象とした集団メンタルヘルス教育プログラムの構築と効果検証2022

    • 著者名/発表者名
      小関俊祐、杉山智風2、岸野莉奈、吉村英里、河田友紀子、栗田駿一郎、髙橋高人、石川信一
    • 学会等名
      日本認知・行動療法学会 第48回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-03-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi