サプライチェーンマネジメントやアウトソーシングにおいては、事業の委託者は受託者に対して組織を隔てたコントロール実践を行うことがしばしばある。例えば、価格あるいはコスト、製品やサービスの品質、機能等について、委託者は受託者に多様な要求を行うとともにそのフォローアップが実践される。一方、受委託者それぞれの境界連結者は、自らの階層的組織において、責任会計の仕組みを通じて会計責任を果たすべき存在でもあり、組織内の会計的コントロールの影響下にある。本研究では、これらの組織内・組織間のコントロールがいかに整合的あるいは連動的に機能しているか、その有効性や限界を明らかにすることを目指している。
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